Webサイトを通じて感染するマルウェアの「JSRedir-R」(別名Gumblar)が猛威を振るっている。セキュリティ企業の英Sophosに続き、米US-CERTやSANS Internet Storm Centerも注意を呼び掛けた。
US-CERTによると、この攻撃ではまず、正規サイトが改ざんされてJSRedir-Rのコードが挿入される。サイト改ざんには盗まれたFTPパスワードが使われているとみられるが、設定の不備、Webアプリケーションの脆弱性などが利用されている可能性もある。
JSRedir-Rは、PDFとFlash Playerの既知の脆弱性を悪用し、これらの脆弱性の修正パッチを当てていないユーザーがJSRedir-Rに感染したサイトを閲覧すると、ユーザーのシステムにマルウェアが感染する。
このマルウェアはユーザーのシステム上でネットワークトラフィックを監視し、FTPのパスワードなど重要情報を盗み出して、その情報を使って別の攻撃を仕掛ける。さらに、Googleの検索結果が操作されてしまう可能性もある。
Sophosは先に5月前半の統計で、Webサイトに感染している全マルウェアの42%をJSRedir-Rが占めたと伝えていた。
US-CERTはユーザーや管理者に対し、ソフトウェアのアップデートはなるべく早く適用し、ウイルス対策ソフトを最新の状態に保つように呼び掛けている。
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