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「ムーアの法則」の限界、2014年に――iSuppli

» 2009年06月18日 07時00分 公開
[ITmedia]

 「半導体に集積されるトランジスタの数は18〜24カ月ごとに倍増する」というムーアの法則が、2014年に限界を迎えると調査会社iSuppliが伝えている。

 iSuppliによると、今後半導体回路の微細化が進み、回路幅が18ナノ〜20ナノメートルを下回るようになると、半導体プロセス技術が使用限界を迎える。このレベルでは半導体製造装置が非常に高額になり、量産による価格の引き下げができなくなるという。つまり製造コストが非常に高くなり、生涯生産性の点で正当化できなくなると同社は指摘している。

 18ナノ〜20ナノメートルレベルに達した後も微細化は可能だが、ムーアの法則では半導体の量産をけん引できなくなるとiSuppliは述べており、この段階に達するのは2014年だとしている。

 従来、半導体業界は技術の進歩によって半導体回路を微細化し、製造コストを引き下げてきた。しかし製造機器の価格が上がれば、業界はこれまでのようなペースで次世代プロセス技術に移行することはなくなり、「技術よりも経済にけん引されるようになるだろう」とiSuppliは述べている。

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