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EUのオンライン図書館が拡大、著作権問題にも対処へ

» 2009年08月31日 15時38分 公開
[ITmedia]

 欧州連合(EU)は8月28日、オンライン図書館Europeanaに新たに電子化した書籍、地図、写真、動画、新聞などを追加した。2008年11月の立ち上げ以来、所蔵物は2倍の460万点に達した。

 EU傘下の欧州委員会は、2010年までに所蔵物を1000万点に拡大することを目指すと明らかにした。それに伴い、書籍電子化に関係する著作権などの問題に関する公開討論も開始。民間との協力や、統一性のない各国の著作権の枠組みの改革がテーマという。

 Europeanaの蔵書は主にパブリックドメインなど著作権切れのものに限られており、法的な理由から、まだ著作権保護がある絶版本や孤児作品(権利者が不明な作品)は含んでいない。著作権のある作品のライセンスを取得するにも、法的な枠組みが各国で統一されていないという。

 こうした問題に対処するため、欧州委員会はEuropeanaの今後と書籍の電子化に関する公開討論を8月28日から11月15日まで行う。「EU全域の消費者に電子化された資料を提供するにはどうすればいいか」といった疑問について話し合うとしている。

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