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次世代スーパーコンピュータは「予算大幅削減」、凍結の可能性も

» 2009年11月13日 15時47分 公開
[ITmedia]

 政府の行政刷新会議は11月13日、理化学研究所と富士通が開発を進める次世代スーパーコンピュータ事業について、「予算計上見送りに近い縮減」と判定した。世界最高速の奪還を目指す国家プロジェクトとしてスタートしたが、既にNECと日立製作所が撤退。予算の大幅削減で事実上の凍結となれば、国内のスーパーコンピューティング技術開発にも影響が出そうだ。

photo 神戸・ポートアイランドに建設される計算機室内のイメージ図

 同会議の作業チームは2010年度の概算予算のうち、同事業に対する補助金約268億円について審査。「世界一を目指す必要があるのか」といった意見が出たという。

 同事業は、2012年度に10P(ペタ)FLOPSの計算能力を持つスーパーコンピュータの開発を目指す国家プロジェクトとしてスタート。だが今年5月、経済状況の急転でベクトル型の開発を担当していたNECと日立製作所が撤退。スカラー型の単独構成とし、理研と富士通が開発を継続していた。総事業費は約1150億円の計画だった。

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