Googleが2月10日に公開した、ひとことメッセージなどを投稿してユーザー同士で交流できるサービス「Google Buzz」で、本名や現在地の位置情報といった個人情報が意図せず公開されてしまうとネットで騒ぎになっている。
Google Buzzは、Twitterのようにひとことメッセージを投稿したり、フォローしている友人のメッセージをリアルタイムで閲覧してコメントを付けたりできるサービスで、Gmailのメニューから利用できる(Googleも“なう”、GmailにTwitter風機能「Google Buzz」)。
表示される投稿者名は「Googleプロフィール」の氏名で、デフォルトだとGmailの送信者名と同じ。投稿内容は全ユーザーに公開される「一般公開」がデフォルトになっている。Gmail送信者名に本名を設定し、デフォルトのまま利用すると、自分の行動などを本名で公開することになる。
iPhoneやAndroid携帯からGoogle Buzzを利用すると、投稿時に自動的に位置情報が付く。Gmailの差出人に本名を設定し、Googleプロフィールをデフォルトのまま「自宅なう」「会社なう」など投稿した場合、本名付きで自宅や会社の場所を公開してしまうことになる。
この問題はTwitterなどで話題になっており、「意図せず本名や居場所を公開してしまっていた」と投稿を削除したり設定を変えたことを報告するユーザーも多い。
Google日本法人はブログで、投稿者名の変更方法や、iPhoneからの位置情報送信を止める方法などを説明している。
投稿者名は「公開プロフィール」から変更できる。iPhoneの位置情報は、Google Buzzに最初にアクセスした際のダイアログで「位置情報の利用を許可しない」を選ぶか、投稿画面の現在地の右にある矢印をタップし、「現在地情報を非表示」を選べば表示されない。Android携帯からは位置情報なしで投稿することはできない。
似た問題は2008年、Googleマップの「マイマップ」でも起きた。個人情報を登録したマイマップを、ユーザーが一般公開になっていることを知らずに公開し、個人情報を流出させるユーザーが相次いだ(Googleマップ情報流出は「デフォルト設定が原因」44%、「自己責任」も37%)。
また08年には、「Amazon.co.jp」でユーザーが欲しい商品を登録しておける機能「ほしい物リスト」を通じ、本名などユーザーが公開を意図していない個人情報がもれていると騒動になったこともある(Amazonの「ほしい物リスト」で本名や趣味がばれる? ネットで騒動に)。
Android携帯から使った場合の情報を追記しました。
Googleはユーザーからの苦情を受け、プライバシー情報の設定の方法を変えるといった対処を行うことを発表した(Google、Buzzでフォロワーリストが意図せず公開される問題に対応)。
初出時、「投稿者名がGmailの送信者名と共通」としておりましたが、正確にはGoogleプロフィールの氏名と共通で、Googleプロフィールの氏名デフォルトがGmailの送信者名でした。Gmailの送信者名は、Googleプロフィールと別に変更可能です。該当箇所を修正しました。申し訳ありませんでした。
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