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ウィルコム支援が正式決定 XGP切り離し、ソフトバンクなどに譲渡

» 2010年03月12日 18時06分 公開
[ITmedia]

 ウィルコムとソフトバンク、投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ(AP)は3月12日、ウィルコムの再生支援について基本合意したと発表した。ウィルコムは次世代ワイヤレス通信サービス「XGP」(WILLCOM CORE XGP)を切り離し、ソフトバンクなどが出資する新会社に譲渡。ウィルコムはAPの出資を受けてPHS事業を継続する。

photo 再生スキーム

 ウィルコムは更生計画の認可決定後に100%減資を実行。その後APが3億円の第三者割当増資を引き受け、PHS事業を継続する。ソフトバンクはウィルコムと業務提携を結び、ネットワークの効率化やカスタマーサポート運営などでコスト削減に協力する。

 XGP新会社は、ソフトバンクが30億円、APが50億円(うち20億円は議決権なしの優先株)、その他企業が30億円を出資して設立。ウィルコムは事業譲渡か会社分割でXGPを新会社に譲渡。また基地局ロケーションも新会社に譲渡し、ウィルコムは基地局ロケーションを共用するなどしてコスト効率の向上を図っていく。新会社は譲渡代金として10億円をウィルコムに支払う。

 焦点となっていた企業再生支援機構の支援も決定。出資は見送り、機構と銀行などで必要に応じ最大120億円を融資する。

 ソフトバンクは「新会社からXGPと基地局ロケーションを取得することで、ソフトバンクの通信基地局展開のスピードアップとコスト削減が可能」としている。

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