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スマートフォンアプリがビジネスリスクに? 回避方法は(2/2 ページ)

» 2010年07月20日 07時30分 公開
[Wayne Rash,eWEEK]
eWEEK
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 例えばiPhone 4向けのアプリを作ったとして、常にデータソースにアクセスする必要がある場合、アンテナ受信感度の問題にどう対処すればいいだろうか? あるいは、数カ月以内に新版Androidがリリースされたときに起きるであろう多数のAndroidプラットフォームの死に、どう対応すればいいのだろうか?

 現実的には、トラブルを避けられるアプローチは2つある。1つ目は、複数のスマートフォン環境をサポートすることだ。確かにiPhoneとAndroidデバイスの両方に合わせて開発するのは少々大変だし、webOSやBlackBerryにも対応するとしたらもっと大変だ。だが目的は、会社ためにスマートフォンを使えるようにすることだ。つまり、たとえ複数のモデルをサポートする必要があっても、重要な業務用モバイルアプリが常に動くようにするということだ。

 しかし、おそらくもっといいのは、Webアプリで業務上のニーズを満たすやり方だろう。受信状態などの問題に対応する必要はあるが、少なくともハードウェアプラットフォームがアップグレードされるたびに新しいアプリを作る必要はない。

 最近ではほとんどのスマートフォンが優れたWebブラウザをサポートしている。ユーザーが使っているブラウザを検出できれば、動作しないもの(iPhoneユーザーにとってのFlashなど)を避けられる。真に制限要因となるのは、小さな画面サイズと電波状態が悪い場所でのマルチメディア情報の配信遅延だけだ。こうした問題は設計をきちんとやれば解決できる。

 しかし大事なのは、単一のプラットフォームをサポートしないことにまず決めて、そこから進むのが最善だと注意しておくことだ。単一のプラットフォームはほとんど警告なしに消え去るものだ。ユーザーの移行をうまく支援してくれるスマートフォン企業もあるが、真の目的は、AppleやMotorolaやPalmではなく、自分のスケジュールでアプリを移行することだ。

 アプリの安定性と継続性を確保するために必要なのは、まず「今スマートフォン向けにアプリを設計している場合、そのスマートフォンはおそらく、アプリ完成までに存在しなくなっている」という前提に立つことだ。特定の機能に縛られる代わりに、着実かつ急速なペースでの変化を考慮する必要がある。変化が起きたときに備えができるように。

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