バイドゥがこのほどβ公開した文書ファイル共有サイト「Baiduライブラリ」に、有名小説や漫画のファイルが多数アップロードされていることが分かった。ほとんどが、著作権者に無断で投稿されたとみられる。
同社は「著作権侵害は規約で禁止しており、コンテンツをアップロードする際に、侵害ファイルを自動で判別する仕組みも用意しているが、サービスはまだβ版ということもあり、拾い切れていないものもあるのでは。権利者などから著作権侵害の問い合わせがあれば確認し、削除している」という。
Baiduライブラリは、WordファイルやPDF、テキストファイルなどを投稿し、Flash形式で公開できるサイト。イデアルリンクが07年から運営していた「Hot.Docs」を譲り受けたもので、11月11日現在、約24万件のファイルが公開されているが、ほとんどがHot.Docsから引き継いだものという。
サイトには著作権侵害とみられる小説ファイルが多く投稿されており、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」や「窓際のトットちゃん」(黒柳徹子著、講談社)、「キノの旅」(時雨沢恵一著、アスキーメディアワークス)、「宮本武蔵」(吉川英治著、講談社)などが公開されている。
台本の投稿も多く、一部中国語のテキストが入った「天空の城ラピュタ」のせりふ集、「千と千尋の神隠し」「海がきこえる」の台本も。漫画のコーナーには、雑誌からスキャンしたとみられる「ワンピース」のファイルもある。
電子書籍市場が盛り上がりつつある一方、村上春樹さんの小説「1Q84」の中国語海賊版がiTunesで販売されたり、漫画雑誌が発売前にYouTubeで無断公開されるなど(YouTube違法投稿で初摘発 14歳、「ONE PIECE」など漫画コマ送り撮影)、著作権侵害問題も浮上しており、違法アップロード対策が課題になっている。
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