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「スマートフォンでiモード」を普及の「武器」に──ドコモ夏モデル発表

» 2011年05月16日 17時05分 公開
[ITmedia]
photo GALAXY S IIを披露する山田社長

 NTTドコモは5月16日、夏モデルのスマートフォンとして、「GALAXY S II」や「Xperia acro」などスマートフォン9機種を発表した。ワンセグやおサイフケータイ機能など、日本独自機能を搭載する一方、iモード端末向けコンテンツのスマートフォン対応を拡大。今冬にはiモード課金コンテンツをスマートフォンでも利用できるようにする計画で、山田隆持社長は「iモードがスマートフォンでも使えるなら移行するという声は多く、普及の武器になる」と期待する。

 Androidスマートフォン8機種とBlackBerry Bold 9780の合計9機種。世界的ベストセラーの最新機種となるSamsung ElectronicsのGALAXY S II(SC-02C)、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズのXperia acroともワンセグを搭載。Xperia acroは「arc」のデザインを踏襲しながらXperiaシリーズとして初めてワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信機能を搭載している。

 6機種で下り最大14Mbpsの高速通信に対応し、7機種でテザリングに対応。パナソニック初のスマートフォン「P-07C」や、世界初というワイヤレス充電に対応した「AQUOS PHONE f SH-13C」など、春モデルと合わせ合計12機種のスマートフォンラインアップで夏商戦に臨む。山田社長は「ラインアップを拡充することで急拡大するスマートフォンニーズに応え、スマートフォンでも顧客満足度ナンバーワンを目指す」と意気込む。

photophoto ワンセグを搭載したGALAXY S II
photophoto Xperia acro

 iモード系サービスのスマートフォン対応を進め、新たに「iチャネル」と「メロディーコール」が6月からスマートフォンでも利用できるようにする。ニュースや天気予報を表示するiチャネルでは、文字に加え画像も表示するウィジェットに。電話をかけてきた相手に好みの音楽を聴かせるメロディーコールでは、アプリを通じてiモード端末と同様に楽曲の設定・購入が可能だ。iチャネルは月額157.5円、メロディコールは月額105円。

 今年冬には、スマートフォン向けにiモードの課金・認証の仕組みを導入。iモード端末ユーザーが「マイメニュー」をそのまま引き継ぎ、iモード公式サイトコンテンツをスマートフォンでも利用できるようにする。

photophoto Xperia Acro

 iモードコンテンツは1つの時代を築いたコンテンツ資産。山田社長は「課金認証可能なiモードの仕組みを取り入れ、スマートフォンでもiモードコンテンツをより進化した形で楽しめるようにしたい」と話す。「グローバルモデルで十分というITリテラシーの高い人がいる一方で、iモード端末を現在使っていて、スマートフォンでもiモード使えるなら移行するという人もいる」。ドコモは2011年度、前年度の倍以上となる600万台のスマートフォンを販売する計画で、iモード対応は計画達成の「武器になる」とみている。

 9機種の実質販売価格は、3万円台が2機種、2万円台が6機種、1万円台が1機種と「買っていただきやすい価格」に設定しており、これも600万台達成の「武器」の1つ。12年度には販売台数の半分以上をスマートフォンで占めたい考えだ。

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