ITmedia NEWS >

「常連候補」を絞り込んでクーポン発行――ライブドア「ロケタッチ」に店舗向け新サービス

» 2011年10月03日 14時53分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo

 ライブドアは10月3日、位置情報サービス「ロケタッチ」で、飲食店オーナーなどが利用できる店舗管理サービス「ロケタッチオーナーズ」を正式公開した。ロケタッチで店舗にタッチ(チェックイン)したユーザーの中から「常連候補」を自動抽出する機能やクーポン発行機能などを備え、「ターゲットを絞ったクーポン発行によるリピーター獲得」を支援するという。

 従来はユーザーや運営側によって登録されていたロケタッチの店舗ページを、新たに店舗側も自ら「オーナースポット」として無料登録できるようにした。オーナースポットに登録すると、(1)店舗ページの編集・投稿管理、(2)タッチ数の推移や時間帯などの解析、(3)競合店の状況確認、(4)タッチ履歴の集計に基づく「常連ランキング」の表示、(5)各種クーポンの発行――といった機能を全て無料で利用できる。

 オーナースポットの登録者が「本当にその店かどうか」は、登録時に電話で認証する。

photophoto タッチ数の解析(左)や、ランキングの表示(右)が可能
photo クーポン作成画面。「今後はクーポンの作成テンプレートを用意することも検討する」という

 クーポンの種類は、店舗側がユーザーのセグメントを絞って送信する「プレゼントクーポン」と、ユーザーがタッチで自ら入手できる「チェックインクーポン」の2つ。このうちプレゼントクーポンはロケタッチユーザー間での譲渡が可能となっており、「ユーザー同士のつながりを活用した新規顧客の獲得」を支援するという。また、チェックインクーポンは利用可能な時期を自由に指定できるようになっており、来店時にクーポンを入手したユーザーの次回の来店につなげられるという。

photo 河野マネージャー

 同社の河野智彦メディア事業部ロケタッチグループマネージャーによると、「従来の共同購入型クーポンサービスのような仕組みでは、一度きりの大幅値引きを狙う”クーポンハンター“が出現するなど、店舗側は高いリスクを背負うにもかかわらず『常連客の新規獲得』という当初の目的を遂げられないことも多かった」という。ロケタッチオーナーズでは「クーポンの効果が出やすい、常連の一歩手前」という“常連候補”を抽出し、ターゲットを絞ったクーポンの発行を可能とすることで、店舗の効率的なリピーター育成に結び付ける考えだ。

 ロケタッチオーナーズのβ版は9月16日から公開されており、10月3日現在で既に全国の小売店や商業施設など100店舗に利用されているという。正式版の公開で年内に1000店舗への導入を目指す。

 また、「ロケタッチオーナーズのクーポンサービスを通じ、ロケタッチ自体のユーザー増加にもつなげられると考えている」(河野マネージャー)という。ロケタッチのユーザー数は10月3日現在で約5万人。今後、ロケタッチオーナーズとの相乗効果などを通じ、ロケタッチ自体のユーザー数も年内に10万人を目標に増やしていく考えだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.