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富士通研究所、「時空間データ処理技術」を開発

» 2011年10月17日 16時07分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所は10月17日、位置情報を含んだデータの中から世間で注目の出来事が発生しているエリアを高精度かつ短時間に探索できるという「時空間データ処理技術」を発表した。

 新技術は、例えば、エリアによる電力需給の違いから効率的な配電制御を行う、交通事故の発生状況から運転注意地点を割り出す、商圏単位でリアルタイムにマーケティングを実施するといった用途で必要とされる、データの分析を可能にするという。

 従来の技術では、ある範囲の地域を対象にデータの特徴や分析の目的に応じた粒度のメッシュを設定してメッシュごとにデータを分析する、あるいは、エリアを定めずに長い時間をかけて無数のエリアのデータを分析するといった必要があった。

 新技術では、メッシュを定義することなく、広さや形に関して自由度の高いエリア探索が可能なほか、データの特徴と集計の方法に応じてエリア全体を自動的に細分化し、複数エリアのデータの集計値が最適となるものを探索するアルゴリズムを持つ。

 同社と富士通は、今年度中に新技術を富士通の「SPATIOWL」サービスに搭載する予定だとしている。

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