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中高年の皆さま、スマートフォンをお使いですか? おじさんの本音萩原栄幸が斬る! IT時事刻々(2/2 ページ)

» 2011年11月12日 08時00分 公開
[萩原栄幸,ITmedia]
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その2:あっという間に電池切れ

 携帯電話からスマートフォンに移行した人たちが共通して感じるのは、電池の持ちが非常に悪いということだ。インターネットではさまざまな節電対策の方法が機種ごとに掲載されている。スマートフォンの素人にこういう“技”を駆使させるとは、メーカーはいったい何を考えているのかと思う。筆者も外出するケースが多いので、2日に1回、状況によっては毎日充電していないと持たない。充電を忘れた日には、いつも「行く先の周辺にショップはないか?」「充電器を貸してくれる人はいないか」と思いながら外出することになる。充電時間も長いので、「3分ですみますから」などと言うこともできない……。

その3:機能が多すぎる!

 これは世代によって意見が分かれるところかもしれない。スマートフォンを電話機の延長として見る筆者世代には、機能が盛りだくさんの機種もいいが、耐衝撃、防水、タッチセンサの改良、一週間ほど持続する電池といった基本をしっかりと押さえてさえいれば、基本的な機能(できれば購入後に拡張機能ソフトをオプションで追加できる)だけを持つスマートフォンがいい。

 筆者が期待する点はたくさんあるが、まとめると次の通りだ。

  • OSはスマホの方がいい
  • でも今の標準機能は「帯に短し襷に長し」の状態で、その半分程度でいいが、必要な機能が不足している。アプリをダウンロードするのは面倒だし、セキュリティ上の安心感が少ない
  • 耐衝撃、防水、タッチセンサの改良、一週間ほど持続する電池は必須
  • 人によって必要な機能はいろいろ。かゆいところに手が届くきめ細かな体制が必要
  • 若者だけでなく、中高年の目線をもっと大切すべし

その4:共通化すべきところはそろそろ共通にしたら?(提案)

 この代表的な例が「装飾メール」ではないだろうか。メーカー全体で早く共通化していただきたい。機種やキャリアが違うと文字化けするというのは、全くもって“クール!”ではない。日本語の文字コードくらいは、外字コードを含めて共通化すべきだろうと思う。「それは難しい」という意見も理解できるが、送りたい相手の機種を考えないと使えない機能というのは、何とも時代遅れの感がある。そして、操作方法がメーカーや機種で違うのもいかがなものだろうか。せめて基本操作ぐらいは共通化してもいいだろう。ボタンの位置や画面などによる機能の相違は最小限にしてほしい。

 「本音」と言いながら、実はその半分も出すことができなかった。筆者の立場では「言いたいけど、言えない」というものが少なからずある……。ぜひメーカーにはおじさんの本音の一部でも今後の製品開発の参考にしてもらえると幸いである。

萩原栄幸

一般社団法人「情報セキュリティ相談センター」事務局長、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会技術顧問、ネット情報セキュリティ研究会相談役、CFE 公認不正検査士。旧通産省の情報処理技術者試験の最難関である「特種」に最年少(当時)で合格した実績も持つ。

情報セキュリティに関する講演や執筆を精力的にこなし、一般企業へも顧問やコンサルタント(システムエンジニアおよび情報セキュリティ一般など多岐に渡る実践的指導で有名)として活躍中。「個人情報はこうして盗まれる」(KK ベストセラーズ)や「デジタル・フォレンジック辞典」(日科技連出版)など著書多数。


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