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「LTEはドコモが発端」 下り最大100Mbpsサービス開始、東名阪は14年春から(2/2 ページ)

» 2012年11月16日 19時24分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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「4G」使わない? 「こだわってはいない」

 ソフトバンクとKDDIは「4G LTE」の名称でLTEをマーケティングしている。Xiという名称でLTEを展開してきたドコモは最近、「docomo LTE Xi」の名を使い始めたが、「4G」は名乗っていない。「これまでXiという名前で高速感を味わっていただいたが、『LTEはまだやらないの?』と誤解される場合もある。LTE Xiという格好でしばらくやりたい」と岩崎副社長。「4G」という語を使わないよう意地を張っているわけではないと笑う。

 尾上常務によると、「報道などで、ITU(国際電気通信連合)が4Gの呼称を認めたと書かれたが、レコメンデーションではなくプレスリリースで、『3Gから発展した技術は4Gと呼んでもいいかもしれない』と出ただけで、勧告ではない」という。ただ、「4Gという言葉の定義はぼんやりとしていた」(尾上常務)こともあり、4Gという語にこだわりはないという。

人口カバー率は75%へ 「実人口カバー率」は「他社より高い値になる」が……

画像 エリア化しているが人口カバー率0%の市の例

 エリア拡大も進めており、今年度末までに人口カバー率で75%を達成予定だ。同社は総務省が定義する人口カバー率を採用しており、市区町村役場や役場支所や出張所に電波が届いているかどうかで判断。1つの支所・出張所にでも電波が届かないとカバー率は「0%」になってしまう。例えば、市役所と支所が3つがある市で、2つの支所だけ届かず、カバー率0%となっている市が実際にあるという。「人口カバー率は利用体感よりも小さくなる可能性がある」と岩崎副社長は言う。

 KDDI、ソフトバンクモバイルが採用している「実人口カバー率」は、全国を500メートル四方単位に区分けしたメッシュのうち、電波が届くメッシュに含まれる人口から割り出しており、それぞれ今年度末には90%を超えると発表している。ただ、メッシュ内のどれぐらいの人口に電波が届いたら圏内と判断するかなど詳細な計算方法は非公開。3社の「人口カバー率」を単純比較はできず、分かりづらいという指摘もある。

 ドコモの「実人口カバー率」は、「あくまでわたしどもの定義上の計算方法だと、他社より高い値になる」と岩崎副社長。ただ、「電波をいただいた時も、人口カバー率の定義をもとに導入計画をお示ししている。継続性という意味でも、この数値で統一されたほうがいいのかなと思っている。実人口カバー率の方がいいなら、その定義をしっかりしていただいた上で、私どもも出したい」と話している。

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