米Googleは5月28日(現地時間)、年次開発者会議Google I/O 2015において、モバイル決済サービス「Android Pay」を発表した。Android 4.4(コードネーム:KitKat)以降の既存端末で利用できる。“間もなく”Google Playで公開される見込みだ(日本でも利用できるかどうかは不明)。
先に立ち上げられた米Appleの「Apple Pay」同様にNFCを使い、米国の4大クレジットカード会社(MasterCard、Visa、American Express、Discover)のカードを登録することで実際のカード番号を使わずにセキュアに決済できる。また、次期モバイルOS「Android M」には特別なハードウェアを必要としないソフトウェアベースの指紋認証機能が搭載され、さらにセキュアになる。
ユーザーはAndroid Pay対応読み取り端末を設置する店舗(米国では立ち上げ段階で70万店舗以上が対応する見込み)でロック解除したAndroid端末を読み取り端末にかざすことで支払いができる。
小売店によってはAndroid Payをポイントカードとして使うこともできる。例えば自販機でAndroid Payを使ってコカ・コーラを買うと、MyCokeRewardsのポイントがAndroid Payに追加される。
Android Payはオンラインショップでも使える。対応するオンラインショップでは決済時に「Buy with Android Pay」と表示されるので、ここをタップすることで決済できる。オンライン決済では、Apple PayでAppleとも提携する米Stripe他4社と提携した。立ち上げ段階で1000以上のAndroidアプリがAndroid Payでの支払いをサポートする。
また、米国では通信キャリア大手のAT&T、T-Mobile、Verizonが販売するAndroid端末にAndroid Payがプリインストールされる。
Google I/Oでも公式ブログでも、従来の同社の決済サービス「Google Wallet」についてはまったく触れられなかったが、機能からするとAndroid PayはGoogle Walletに代わるものとみられる。今のところAndroid PayにはGoogle Walletの友人への送金機能はないので、Google Walletはこの機能のアプリとして生き残るのかもしれない。
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