教育事業を手掛けるデジタルハリウッドとハードウェアベンチャーのBrain Magic(東京・新宿区)は10月24日、PC操作を簡略化するクリエイター向け入力デバイス「O2」(オービタル・ツー)を発表した。クラウドファンディングサイト「Makuake」で25日から販売する。価格は2万7800円(税込)から。従来、キーボードで行っていたショートカットキー操作などを効率化し、手や腕への負担を軽減できるという。
O2は、イラストレーターや動画クリエイター向けに開発した入力デバイス。真ん中に操作用のレバーを備え、キーボードのショートカットなどで行っていた操作を、レバーを「倒す・回す・押す」という3つの動作に割り当てられる。
例えば、「レバーを右に倒してつまみを回すと、画像が拡大縮小する」「レバーを下に倒してつまみを回すと、画面が左右に回転する」――といった操作を片手で行えるとしている。エアホッケーでプレイヤーが手に持つ“スマッシャー”のような形状で、手で握り込めるほどの大きさだ。
レバーの倒れる方向や、本体リングのボタンの組み合わせで、最大256種のショートカット操作を割り当てられるとしている。8つのスイッチを備えるリング部は、スイッチ1つに「ブラシ」「鉛筆」「消しゴム」など複数のツールを登録できる。対応ソフトは「Illustrator」「Photoshop」「SAI」「CLIP STUDIO」など。音楽、ゲームなど、さまざまなジャンルのクリエイター向けソフトにも対応する予定だ。
PCにUSBケーブルを接続して使用する。対応OSはWindows 7/8/10とMac OS X。本体サイズは約68(全高)×60(直径)ミリ。重量は約130グラム。
Brain Magicの神成大樹代表取締役は、自身も学生時代にイラストを描いていたという。
「クリエイターは、作業によって1時間に1000回以上のショートカットキー操作を行う。左手用キーボードやマウスなどの長時間操作は腱鞘炎などの原因になっていたが、エルゴノミクスデザインのO2は腕への負担を軽減する。作業効率化の手助けにもなる」
「大手メーカーは、採算の面からこのような立体的なハードを生産して販売するのが難しい。クリエイターが本当に欲しいものを作れるのがベンチャーならではの強み。2018年中に世界展開もしたい」(神成さん)
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