三菱自動車は10月25日、SUV(スポーツ用多目的車)タイプのEV(電気自動車)コンセプトカーを、第45回東京モーターショー2017(25〜26日はプレスデイ、27日から一般公開)で世界初公開した。AI(人工知能)を搭載し、道路状況やドライバーの意思を基に運転をサポートするという。同社の益子修CEOは「私たちの強みはSUVにある」と話し、最新技術と組み合わせ「三菱自動車ならではの新しい価値を持つSUVを提供していく」と意気込む。
搭載したAIが道路状況やドライバーの意思を読み取りドライビングを手助けするほか、ブレーキのタイミングなどからドライバーの運転技術レベルを把握し、音声対話やディスプレイ表示でアドバイスをする「コーチング機能」も備える。完全自動運転のように「クルマに任せる」のではなく、ドライバー自身の運転をサポートし「走ることを楽しんでもらう」ことを目指した。走りのパフォーマンスも追求したという。
三菱自動車の山下光彦副社長は「e-EVOLUTION CONCEPTは、SUVがEVと融合してさらに進化した」と強調。「三菱自動車はEVの先駆者でもある。EVをシティーコミューター(通勤用などの小型自動車)から多用な用途のSUVまで拡大していく」と話す。
欧州・北米などで発売を予定しているクーペSUV「ECLIPSE CROSS」の日本仕様車も公開。世界展開の足掛かりとなるモデルで、欧州仕様車は3月の「ジュネーブモーターショー2017」で公開していたが、日本仕様車は今回が初披露。
また、スマートスピーカー「Amazon Echo」や「Google Home」とクルマが連携するデモンストレーションも。スマートスピーカーを通じて、鍵を閉め忘れてしまった車をロックする、霜がおりて凍ってしまった車のエンジンをかけてあらかじめ暖めておく――といったことが可能になるという。システムの詳細や対応車種などは後日、北米で発表予定。日本での展開は未定。
「今年で三菱自動車のクルマ作りは100周年。クルマ社会は新たな変革期を迎えている。より安全で安心なクルマ社会の実現に向け、新たな価値を提供していく」(山下副社長)
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