ブリヂストンが、「第45回東京モーターショー2017」(10月25〜26日はプレスデイ、27日に一般公開)で、空気が入っておらずパンクの心配がない自転車タイヤを展示している。タイヤの仕組みや開発の狙いを担当者に聞いた。
パンクしないタイヤは、側面に樹脂製のスポークを張り巡らせる技術「エアフリーコンセプト」を応用。波打った形状のスポークは強度と柔軟性を両立させたという。樹脂はリサイクル可能で、資源の効率的な活用につながるとしている。
「もうタイヤのパンク修理をする煩わしさから解放される。空気入りタイヤと比べ、特筆すべきデメリットは特にない」(ブリヂストン担当者)
これまで自動車向けに同様のタイヤを開発してきたが、クルマの速度や重量に耐えられるものを製造するのは難しく、いち早く実用化するために自転車タイヤに切り替えたという。
「課題は重量とコスト。現時点ではゴムタイヤと比べて重く、コストもかさむが、市販の自転車と変わらない価格や耐久性を目指す」
気になる乗り心地だが、実際に記者が試乗すると、空気が満充填されたゴムタイヤの硬さと同等という印象だった。担当者は「シャープな乗り心地」と表現。ノーパンクタイヤでよく上がる「重さ」「段差の衝撃などが体に伝わりやすい」などの課題は実用化に向け解消していくという。
「他社もパンクしないタイヤを製造しているが、われわれの強みは、自転車関連でノウハウのあるブリヂストンサイクルと共同開発できること。スムーズな連携で、19年の実用化を目指す」とした。
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