流行語大賞「インスタ映え」とは何だったのか 2017年を振り返る(1/2 ページ)
ユーキャンの流行語大賞で大賞に輝いた「インスタ映え」。10代女子向け総合メディアのマイナビティーンズが発表した「10代女子が選ぶ流行語」でも堂々の1位を飾るなど、世代を問わず注目を集めているが、2017年にどのようなことが起きていたのか。そしてインスタ映えを巡る新しい動きとは?
インスタ映えとは、写真や動画を投稿するSNS「Instagram」(インスタグラム)で「映える」ことを指す。Instagramの投稿にたくさん「いいね!」を付けてもらえるような、見栄えのする写真を撮ることから生まれた。フリューのGIRLS'TREND 研究所の調査によれば、インスタ映えを意識しているInstagramユーザーは68.7%に上るという。その必要な条件は「おしゃれ」(33.8%)で、「かわいい」(31.6%)こと。「画像加工」(12%)も重要なポイントだ。
ただし、「インスタ映え」の流行は2017年に突然起こったものではない。日本でInstagram人気が高まり出したのは、日本語版公式アカウント「@instagramjapan」が開設された2014年ごろから。同年には、美しく盛り付けた朝ごはんを投稿して人気を集めていたアカウントが書籍化されるなど、すでに「映える」写真を求める動きが見られていた。
15年には日本国内のInstagramユーザー数が倍増し、810万人に。「インスタグラマー」と呼ばれるインフルエンサーに目を付ける企業も現れ、2016年の時点で「インスタ映え」は注目キーワードの1つになった。当時は他に「インスタジェニック」(インスタグラム+フォトジェニック)という言葉を見かけることも多かったが、いつしか「インスタ映え」に集約されていった。
「インスタ映え」という言葉が勝ち残った理由は分からないが、単に口にしやすかっただけかもしれない。ともあれ「すてきな写真を投稿したい」という欲求を取り巻く動きが1つの言葉にまとまったことでブームは加速する。17年10月時点のInstagram国内ユーザーは2000万人を突破。これは15年の約2.5倍となる数字だ。
2017年に起こったこと
流行に敏感な企業は、インスタ映えを意識したイベントや商品に力を入れてきた。例えばベストブライダルは「不思議の国のアリス」をテーマにしたデザートビュッフェを開催し、インスタ映えするデザートと軽食を提供。松屋銀座では、クリスマスケーキはSNSで公開する人が40%という自社の調査結果に「ケーキが写真映えすることで、一緒に食べる人の会話がより盛り上がる」とコメントし、「例年に輪をかけて見た目のオリジナリティにこだわった限定ケーキを作成した」という。
「インスタ映えする写真が撮れる場所」(フォトスポット)を提供するケースも増えている。ハウステンボスはVR施設の東京進出に伴って開催した「お台場ウォーターパーク by ハウステンボス」で、おしゃれな写真を撮りたい女性に人気のナイトプールを展開。フェイスブックジャパンもイベント「Instagram Day」で、撮影用スポットを用意した。
“おしゃれな街”として名高い表参道には、東京フォトジェニックチームが12月15~17日にインスタ映えを目的とした「食べられないアイスの国」をオープンした他、12月13~25日にはインフルエンサーマーケティング事業を展開するリデルがフォトジェニック・アート展「VINYL MUSEUM」(ビニール ミュージアム)を開催した。
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