エレクトロニクス商社の協栄産業が、人型の受付ロボットシステム「RecepROID」(レセプロイド)を「第2回 ロボデックス」(1月17日〜19日、東京ビッグサイト)で展示している。AI搭載の受付嬢「協栄アイ(AI)」に面会したい人の名前を告げると、アイちゃんが電話を取り次いでくれる。
受付に設置したセンサーで来訪者を検知するとアイちゃんがあいさつ。卓上の指向性マイクに面会したい人の名前を告げると、タブレット上に面会相手の名前を表示する。言語は日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国に対応。事前に顔を登録すれば、顔認証で訪問者を認識するという。
AIや自然言語処理ソフトの開発を手掛けるJetrunテクノロジ(東京都港区)のAIを搭載。「今日の東京の天気は?」という質問に対して天気情報を答えるなど、受付業務以外の雑談にも対応する。担当者が実際にマイクに向かって「アイちゃん」と呼び掛けると、1〜2秒ほど間を置いて「は〜い」と返答。人間と会話するのと同等に、ストレスを感じない程度のテンポで応答するが、イベント会場の雑音もあってかマイクに向かってはっきりとしゃべりかける必要があった。
ロボット本体はサンリオ子会社のココロが開発。ハウステンボスの「変なホテル」でもココロ製の人型ロボット「アクロイド」を採用している。従来のアクロイドはエアーコンプレッサーを使う空圧式で全身を動かせたが、アイちゃんは椅子に座った状態からモーター駆動で腰、首、口、目を動かし、お辞儀もできる。
協栄産業は、受付と内線電話の取り次ぎをする「RecepROID」(レセプロイド)の他、ホテルや空港向けの案内業務システム「ConcieROID」(コンシェロイド)も提供。2017年の2月〜5月には、成田空港の旅行保険カウンターで案内を行う実証実験も行っていた。
同社の萩谷昌弘取締役(常務執行役員 事業戦略本部長)は、「ロボット向けクラウドサービスを活用すれば、来店者の発話内容や、会話回数などのマーケティングデータも取れます」と話す。「顔はシリコン製なので、年に2回ほどはお化粧直し(メンテナンス)が必要です」(萩谷さん)
価格は900万円(税別)から。さらに年間のメンテナンス費用などが別途で70万円ほど掛かる。
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