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» 2018年05月09日 08時00分 公開

ファインダーを覗いて撮ろうよ (3/3)

[荻窪圭,ITmedia]
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  • EVFにはデジタルならではの良さがある

 対してEVFはファインダーの奥にある「小さなディスプレイ」をレンズで拡大して覗く仕組み。だから、いったんイメージセンサーが捉えた信号を画像化してそれをリアルタイムで見ることになる。初期のEVFはほんとに画像も粗いし小さいしタイムラグも大きかったが、最新モデルではかなり解消された。超シビアな被写体(動きが激しく予測がつきづらいスポーツや野生動物など)じゃなければ問題ないレベル。まあ、よほどの人じゃないと人間の反応の方が鈍いので大丈夫。

「ライカCL」のファインダーを覗いているの図。EVFなのでファインダーをレンズの真上に置かなくてもいい

 で、デジタルカメラなので、最終的に記録される写真はイメージセンサーが捉えた信号をデジタルデータに変換したものになるので、ファインダーを覗いた状態で見える画像が、実際に撮影される画像に近いのはEVFの方。どのくらいアテになるかは機種次第だが、露出補正やホワイトバランスといったベーシックなところはリアルタイムで反映されるので、EVFを覗いて「あ、ちょっと色が」と思ったらホワイトバランスをその場で直すってことができる。

ミラーレス一眼(富士フイルムの『X-T2』)のEVF。ディスプレイの画像を直接見ているのでくっきり

 動画撮影時に使えるのも良さかな。光学ファインダーは動画撮影時は使えないので。

 それがEVFのメリット。

 もう1つEVFのメリットは正確なマニュアルフォーカスが可能なこと。これは大事。

 EVFは拡大表示やピーキングなどフォーカスをアシストするデジタルな機能を使えるから、正確なピント合わせが可能だ。

2画面表示で部分拡大をしてマニュアルフォーカスをアシストしてくれる機種もある

 一見すごく良さげだが、EVFのレベルがぐっと上がったのはここ2年くらいの話で、2世代前の製品と比べると、レスポンスも見え具合もかなり違うし、EVF性能はコストにも直結するので、上位モデルと下位モデルではクオリティーに差があるのは避けがたく、一昔前のEVFしか知らなければ高い評価をしづらいのは分かる。

 最新のEVFでもメーカーや機種によってクセがあり、実際に撮れる写真より明るめに見えちゃうカメラとはEVFと背面モニターで色が少しずれてるカメラもあるわけで、見えている通りに撮れる、とはいいきれない。まだ進化の余地はあるのだ。

 EVFのデメリットは……目が疲れること。やはり発光してるモニターを片目で見続けるので、光学ファインダーに比べて目は疲れやすいという人が多い。確かにありうると思う。

で、どっちがいいの?

 EVFか光学ファインダーか論争って尽きないわけで、それはそのままミラーレス一眼か一眼レフかって話にもなるわけで、そりゃあ双方メリットデメリット両方持ってるのだから当たり前なのだけど、EVFが進化度合いを見ると、いずれEVFが主流になるだろうな、とは思う。

 個人的には「シャッターを切ってて気持ちいい」のは光学ファインダー、「役立つ」&「未来感」はEVFって感じで、どっちを重視するかというと後者なのでした。

 ただ一眼レフを使うにしろ、ミラーレス一眼を使うにしろ、ファインダーを覗いて撮るクセは付けた方がよいかと思う。目の延長線上にレンズがくるので、撮りたいイメージを確実に捉えられるから。

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