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前代未聞の“巨大コンパクトカメラ” ニコン「P1000」で月を狙う(2/5 ページ)

» 2018年10月01日 10時48分 公開
[荻窪圭ITmedia]
広角端とこれだけ見せられてもどこを撮ったのか分からない感じだが、奥にあるガスタンクのてっぺん。手すりの金網までちゃんと写ってる(3000mm相当 1/640秒 F8 ISO100)

 もはや何が何だかである。

EVFと手ブレ補正が優秀なのでけっこう撮れるのであった

 で、この無茶なカメラのスペックを少し。

 レンズは前述の通り24-3000mm相当。

 広角端ではF2.8と十分な明るさだが、3000mm相当の望遠端ではF8とかなり暗くなる。よほどの晴天下でなければISO感度を上げるかシャッタースピードを落とさないと使えない感じだが、手ブレ補正は超強力なので、1/125秒とかでもなんとかいける。

 手持ちで3000mmは撮れるか。

 まずいくら手ブレ補正があっても、3000mmは望遠すぎて、手持ちでちゃんとフレーミングするのは難しい。ほんのちょっとの手ブレでずれて被写体を見失っちゃうから。息を止めて撮るべし。

 そういうときはボディ左側にある「クイックバックズーム」ボタンを使う。これを押してる間だけぐぐっとズームダウンして広い範囲を見せてくれるのだ。

 被写体を見失ったらこれを押し、被写体を中央において指を離せばOk。

左側面のコントロールリングとクイックバックズームボタンが使い勝手を良くしている

 もう一つ重要なポイントは「1500mm相当まではF5.6」を保ってくれること。1500mm F5.6ってそれだけで超弩級のスペック。1500mmなら手持ちでのフレーミングもしやすい。

カルガモの顔をアップで。これは1400mm相当だけどあれこれ試したら1500mm相当までF5.6でイケた。このクオリティで顔のアップを撮れれば素晴らしい(1400mm相当 1/400秒 F5.6 ISO400)

 普段は「1500mmF5.6」の超望遠として、いざというときは「3000mmF8の超弩級望遠」として活躍するのである。

 3000mm時は撮影最短距離が7メートルになっちゃうけど、7メートルも離れればめちゃアップで撮れるので問題なし。

苦手な人がいたらごめんなさい。ちょうどいい被写体だったもので。これ、3000mm相当で撮影。けっこう離れててもここまでデカく撮れる(3000mm相当 1/400秒 F8 -0.3 ISO400)

 ボディは重いけどグリップがしっかりしてるので構えやすい。

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