では、いかに「反響の可視化」と「ビジネス上の事情」を同居させるのか? これはなかなかに難しい。事業者側から見れば不満もあろうが、ニールセンのような外部企業が「可視化」を行おうとするのは自然なことである。アプリ市場においても同様のことは行われてきたので、動画においても、結局は「外部企業による反響の可視化」が必須になっていくのだろう。
一方で、こうも思うのだ。
「新しさは主観的なもので、制作年度に拠らない」というNetflixなどの主張は、確かに考えるべきところがある。「売れる、見られるのは新しい作品であって過去のものではない」というのが、これまでの常識だった。だが、技術の進化がその常識を崩しつつある。アーティストにとっては、「名作と新作の戦いの激化」は、プラスでもありマイナスでもあるだろう。
そこでどう秩序が作られるのか? 「反響の可視化」に、ランキングや数字以外の方法をもっと広げていくにはどうしたらいいのか? これは、配信事業者だけでなく、メディアの側にも大きな課題である。
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