Appleが昨年9月に「iPhone SE」終了を明らかにしてからもう5カ月。「iPhone SE 2」を渇望する声はいまだにありますが、Appleはたぶん出さないでしょう。
iPhone SEの魅力は安さだけではなく、なんといってもそのコンパクトさ。多くのスマートフォンが高価格化、巨大化していく中、「スマホはデザインがよくて性能がそこそこでポケットに入るのがいい」というニーズを満たす数少ない端末でした。
その切実なニーズに応えるような端末を、Googleさんが年内に出すかもしれません。Pixelシリーズのエントリーモデル「Pixel 3 Lite」(仮)のうわさは少し前からありましたが、Nikkei Asian Reviewが2月13日(日本時間)、情報筋の話として、Googleが安価なオリジナルスマートフォンを年内に出すと報じました。
私は「Pixel 3」をものすごく気に入っていますが、価格が高いこともあっていまひとつ売れていないので、軌道修正なんでしょう。記事では、「Googleが、ハードウェアへの積極的な取り組みの一環として、初の低価格スマートフォンを発表する計画だと情報筋が明らかにした」とあります。
この記事を書いた台北の記者、チェン・ティンファン氏とローリー・リー氏のコンビはこれまで、大手企業の製品製造を請け負うアジアの業者からの情報に基づいた予測記事を何度か的中させてきました。「Google Home Hub」とか。なのでこれも当たるんじゃないかな、当たるといいな、と思います。
Googleには「Android One」という低価格でAndroid体験を提供するというブランドもあり、でもGoogleオリジナルはまだ出していないので、Pixel Liteなんて紛らわしいものじゃなくてGoogleオリジナルのAndroid Oneにすればいいのに、とも思いますが、Pixelファミリーとして出すようです。「iPhone XR」より安い、とあるので、Appleのまねっこで3モデルにするという感じでしょうか。
ちなみに、Pixel 3 Lite(仮)のうわさされているスペックをまとめると、ディスプレイは5.5インチ(つまりPixel 3と同じですがiPhone XRよりはコンパクト)、プロセッサはQualcommのSnapdragon 670(えー)、メモリは4GB(うー)、ストレージは32GBか64GB、背面カメラは1200万画素のシングル、前面カメラは800万画素のこちらもシングル、ポートはUSB Type-C、バッテリーは2915mAh、という感じになります。スペックを見ると、どちらかというとAndroid One的です。
作るのはたぶん、買収したHTCチーム。それならいい感じの端末に仕上がりそうです。
Appleが好きでiPhone SEを使っていたユーザーを取り込むことはできなくても、たまたま小型端末としてSEを気に入っていた層は流れ込むかもしれません。日本で発売するかどうかは分かりませんが、米国では出そうといううわさもあります。
ところでNikkei Asian Reviewの記事は、スマートフォン以外のGoogleの2019年のハードウェアラインアップについても触れています。いずれも既にうわさになっているものですが、この記者コンビの情報筋を信頼するなら期待大です。
Google Homeの新モデルとセキュリティカメラは、もしかしたら5月のGoogle I/Oで発表されるかもしれません。初代Google Homeは2016年のGoogle I/Oで発表されました。できればPixel Watch(仮)も、OSのアップデートと一緒に5月に発表して欲しいなぁ。Pixel 3 Lite(仮)は10月の「Made by Google」までおあずけだろうなぁ。
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