宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月5日、探査機「はやぶさ2」が2月22日朝、小惑星「リュウグウ」への最初のタッチダウンに成功した瞬間の映像を、YouTubeで初公開した。はやぶさ2がリュウグウの地表に着地し、弾丸を放出、地表の破片や粒子が舞い上がる様子などがクリアにとらえられており、「人類の手が新しい星に届いた瞬間」としている。着地地点は「たまてばこ」と名付けたという。
動画は1分55秒。国民からの寄付を使い、追加で搭載した小型カメラで撮影した映像という。
動画では、はやぶさ2が下降して着陸し、地表に金属製の弾丸を打ち込むなどして多数の破片や粒子が舞い上がる様子が確認できる。大きな岩にぶつかることなく、安全に着地・上昇できたという。着地地点には、試料という“お宝”の採取地として、「たまてばこ」という愛称を付けた。試料が採取できたか確認できるのは、2020年末の帰還時になるという。
はやぶさ2は当初、半径50メートル以内の着地を想定していたが、リュウグウが想像以上にでこぼこしていたため、実際の着地予定地は半径3メートルほどしかなかった。さまざまな工夫を凝らした結果、「中心点から誤差約1メートル」の精度で着地できたという。JAXAはこれを「野球場に行くだけのつもりが、ピッチャーマウンドに降りろと言われ、最後はストライクまで決めてしまった、という感じでしょうか」とたとえている。
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