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FacebookのサンドバーグCOO、「ライブ動画の利用制限を検討中」

» 2019年03月31日 07時11分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Facebookのシェリル・サンドバーグCOO(最高執行責任者)は3月29日(現地時間)、15日にニュージーランドのクライストチャーチで発生した銃乱射事件の犯人がFacebookの「ライブ動画」で犯行を実況したことを受け、同社が取り組んでいる対策について説明した。発表の場としてなぜかFacebookではなく、傘下のInstagramの公式ブログを使っている。

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 この事件では、犯人があらかじめ他のSNSでライブ中継を予告していたこともあり、犯行のライブ動画は200人以上がリアルタイムで視聴し、その録画や編集した録画がFacebookだけでなく、InstagramやYouTube、Redditなどにも拡散した。

 サンドバーグ氏は、「誰がライブ動画を利用できるかについて、過去に利用規約違反があったかどうかなどの要因で制限することを検討している」と語った。

 2015年に追加されたライブ動画機能は、立ち上げ段階では利用できるのはセレブだけだったが、現在はカメラ付きのスマートフォンさえあれば、Facebookユーザーは誰でも利用可能だ。

 サンドバーグ氏はまた、問題のある動画を迅速に検出する技術の開発に注力していることも説明した。問題のある動画に対処するまでの時間を短縮するために、審査プロセスも変更したという。

 さらに、「Facebookのプラットフォームでのヘイト行為を取り除くためにさらに強力な措置を講じている」とし、今回の事件では、事件を賞賛したり、支持を表明する投稿も利用規約違反として削除したことなどを例に挙げた。同社は27日、FacebookおよびInstagram上の、白人国家主義(white nationalism)と白人分離主義(white separatism)のページやコンテンツを禁止すると発表している。

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