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» 2019年04月03日 11時30分 公開

束田光陽の不動産投資の教室:不動産投資のコストを暗算で計算する (1/3)

資産運用の王道の一つである不動産投資では、場所によって利回りが違います。しかし、あるていどの利回りがないと、ローン返済や運営費用がかさんで赤字になることも。必要なコストを簡単に計算する方法はないのでしょうか。ファイナンシャルアカデミーで不動産授業を担当する束田光陽先生にポイントを聞きました。

[斎藤健二,ITmedia]

 不動産投資では、場所によって利回りが違います。しかし、ある程度の利回りがないと、ローン返済や運営費用がかさんで赤字になることも。必要なコストを簡単に計算する方法はないのでしょうか。

 「お金の教養」を身につけることを目指した総合マネースクール、ファイナンシャルアカデミーで不動産授業を担当する束田光陽先生に、ローン返済や運営費用などコストについて聞きました。聞き手は編集部サイトウ。

表面利回りのめどは何パーセント?

サイトウ: 前回、不動産の表面利回りは場所によって違うという話を聞きました。では、何パーセントあれば投資するに値するのでしょうか?

 極論すると、自宅であれば自分が暮らすので4%でも6%でもいくらでもかまわない。でも、不動産投資の場合、家賃とローン返済のバランスをとらなければいけないという条件があります。8%とか10%に対し、返済額がどのくらいか考えなきゃいけないんです。

 ローンの返済はまず金利がありますよね。住宅ローンは0.5%くらい。でも投資物件には住宅ローンは使えないので、投資ローンなら金利2%くらいですね。しかも借金を返さなければいけないので元本返済があります。

 頭金1割を入れて残り9割をローンで返すとしましょう。30年払いで返すなら、年間約3%を返さなければいけない。金利2%と元本3%を合わせると、この瞬間5%になるわけです。このほかに管理費、修繕積立金、固定資産税、都市計画税などを乗せるとさらに2%かかって、7%くらいになるわけです。

 都心の4〜6%という利回りは空室が出づらいので、安全に見えるんですが、実はコストをまかなえず赤字になる宿命なんです。これを不動産業者さんは「30年間赤字ですがローンを返済したらその後は黒字になりますから年金づくりのために都心の物件を買いましょう」というセールストークで説明されるわけですが、こうなると、先程の収入の2分の1でコストを賄うという方程式が崩れてしまって、大丈夫か? となってしまう。

 この7%のコストを家賃からまかなおうとすると、最低でも利回り8%のエリアもしくは物件を選ぶしかないと、理論上出てくるわけです。

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