最近、Excelにすら苦戦していた元上司や営業の友人から「実はデータサイエンスの勉強を始めたんだ」「プログラミングを始めてみたんだけど、苦戦してるよ」という報告を受けました。
社会人になっても新しいことを学ぼうとする姿勢は本当に素晴らしいと思いますが、独学ならではの苦労もあるようです。勉強方法が分からないという人もいれば、具体的な目標がなく「勉強のための勉強」をしているような人もいます。例えば「プログラミングを学んだけど何を作ればいいの?」といった相談は、なかなか答えるのが難しいです。
政府が今年3月に発表した国家のAI戦略案では、専門的な知識を持つAI人材を25万人育成するという計画が明らかになりましたが、いままさに「AI人材を目指して勉強している」という人もいるのではないでしょうか。
果たして政府が掲げるこの目標は現実的なのでしょうか。例えば、未経験からデータサイエンティストになれる人はどれほどいるのでしょう。そこで、今回は独学でプログラミングやデータサイエンスを勉強し、「独学プログラマーのためのAIアプリ開発がわかる本」も刊行したDaiさん(@never_be_a_pm、ブログ)に話を聞きました。
LINEに画像を送ると自動でテキスト化してくれる、ユーザー数9万人超えのAIアプリ「文字起こし君」など多数のアプリを開発しているDaiさんに、独学を行うときのコツや、未経験からエンジニアやデータサイエンティストになるにはどうすればいいのかを尋ねました。
いま話題のAI(人工知能)には何ができて、私たちの生活に一体どのような影響をもたらすのか。AI研究からビジネス活用まで、さまざまな分野の専門家たちにAIを取り巻く現状を聞いていく。
(編集:ITmedia村上)
「マーケター寄りのデータサイエンティスト」としてフリーランスで活動するDaiさんは、大学時代から「エンジニアになりたい」という思いがあったそうです。彼の独学エンジニア人生は、大学時代のちょっとしたきっかけからスタートしました。
教育に関心を持っていたDaiさんは、とある教育系Webサービスの運営に携わることになります。HTMLもCSSも分からない段階でプロジェクトマネジャーを任され、プログラミングを学ばざるを得ない状況になりました。しかし、当時の独学はなかなかうまくいかず「挫折しました」と振り返ります。
その後は授業の一環でR言語を軽く触る程度であまりコードは書いていなかったそうですが、IT企業への就職が決まったことで転機が訪れます。入社前に研修でJavaの勉強を始めることになったのです。
研修自体には面白みを感じずあまりモチベーションが上がらなかったそうですが、エンジニアリング自体に興味があったDaiさんはオリジナルアプリを作ろうと考えました。
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