5月20日に始まった、モバイル決済サービス「LINE Pay」の新キャンペーン「祝!令和 全員にあげちゃう300億円祭」。LINEとしては史上最大をうたう大型キャンペーンとあり、「LINE Pay」が同日午後にTwitterでトレンド入りするなど注目を集めている。
一方で、今回LINEから付与される「LINE Payボーナス」について、Twitter上では「LINE Payボーナスって何?」「LINE Pay残高と何が違うの?」「LINE Payカードがなぜか残高不足で使えなかった」と困惑する声も見られた。
LINE Payボーナスを利用する上での注意点をまとめてみた。
LINE Payボーナスは、通常のLINE Pay残高と同じくLINE Pay加盟店のコンビニやドラックストアでの支払いや、LINEでつながっている「友だち」への送金などに使える。
しかし、銀行口座への出金やATMでの引き出しはできず、プリペイド方式の「LINE Payカード」や決済サービス「QUICPay+」の支払いにも利用できないので注意が必要だ。利用規約によると、使用できる期間はボーナス付与から2年間。また、支払時にはLINE Payボーナスが優先的に利用される仕様だ。
通常のLINE Pay残高は銀行への出金など“現金化”が可能。LINE Pay残高への入金は、登録した銀行口座やコンビニでのチャージ、「LINEポイント」の交換などで行える。LINEポイントは、友だちへの送金や出金ができない。
一部ユーザーの混乱を招いているのが、LINEウォレット上でLINE Pay残高とLINE Payボーナスの合算値が表示されてしまう点だ。LINE Payカードの支払いに利用できるLINE Pay残高と、支払いに利用できないLINE Payボーナスの合算値が表示されてしまうことで、「LINE Payカードを使おうと思ったら、残高不足で決済できなかった」という事態が発生してしまう。
例えば、LINEウォレット上の残高表示が「1500円」だったとしよう。この内訳が「LINE Pay残高500円」「LINE Payボーナス1000円」だった場合は、LINE Payカードで1500円の買い物をすると残高不足で決済できない。現状、この内訳を確認するにはLINEウォレット上で送金したい友だちを選んで確認するしかない。
こうした問題に対し、LINE広報は「お客さまの反応を見ながら、両者の表示を分けるなどの可能性も含めて柔軟に対応していきたい」とコメントした。
LINE Payの登録者数を増やし、キャッシュレス決済を加速させるためのキャンペーンではあるが、LINE Payボーナスの受け取りには本人確認をする必要があったりと、慣れないユーザーにはハードルが高い印象も残る。
また6月に開催する「Pay トク!!!」キャンペーンでも、LINE Payで支払った額の15%をLINE Payボーナスで還元する。これまでの「Payトク」と異なり、還元されたボーナスで出金やLINE Payカードの利用などはできなくなる。
LINEは、5月7日にアプリのユーザーインタフェースを変更したときにも、利用者から「使い慣れたユーザーインタフェースに戻してほしい」などの声が相次ぎ話題に。日本国内のスマホユーザーのほとんどが使っているインフラ的なサービスだけに、機能が複雑になることでも混乱は広がりそうだ。
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