写真素材サイトを運営するACワークスはこのほど、人工知能(AI)で生成した、実在しない人物の顔画像を、「AI人物写真素材」としてβ公開した。許可を得て収集した写真だけを使い、機械学習を用いて生成。モデルから写真の使用許可を得る必要なく「安全に利用できる」としている。写真ACに会員登録すればダウンロードでき、改変や商用利用もOKだ。
画像を生成するAIと画像を評価するAIを「敵対」させ、精度を向上させていくディープラーニングアルゴリズム「GAN」(Generative Adversarial Network:敵対的生成ネットワーク)を活用して生成した。
さまざまな肌色の老若男女の素材があり、いかにも実在しそうな自然な人物画像も多い。「研究段階のため品質に問題がある」としており、顔のバランスや背景などが不自然になっている画像も。ダウンロードできる素材のサイズは各256×256ピクセルと小さめだ。
写真ADに会員登録すれば素材を自由に使用できる。商用利用や改変、編集もOK。広告やパンフレットなどの印刷物や、Webサイト、映像、ゲームなどにも使用して問題ないという。ただ、公序良俗に反する利用や、「お客様の声」のように製品やサービスの推奨者として表示する行為などは禁止。詳細は利用規約に定められている。
また、「生成する」ボタンを押すだけで、実在しない人物の素材を自動で生成するサービスも用意。1アカウントにつき50回の生成を試せる。
同社は「AI人物素材のメリットは、実際の人物写真を使う場合にあり得る、被写体から写真使用許可を撤回されるなどの問題が起こりえないこと」と説明。今後、学習データの量を増やし、より高い解像度で安定した品質の画像を生成できるよう研究を続けるとしている。
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