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空へ誘う旅はフォントがいっぱいデジタルネイティブのためのフォントとデザイン(3/6 ページ)

» 2019年06月27日 11時43分 公開
[菊池美範ITmedia]

羽田空港国際線ターミナルのフォントとデザイン

 国際線ターミナルを初めて訪れたのは2018年の台湾行きだった。

 そのとき空港内のサイン計画やフォントを目にして感じたことは、「ずいぶんとフォントが大きくて白っぽいなあ」という不思議な印象である。施設内を眺めながら歩くと、四半世紀前のデザインである国内線ターミナルと比べて、フォントの種類も使用するカラーの数も絞られて整理されている。

 実はこの連載を書くにあたって、日本空港ビルディングの広報部門に取材を申し込んだところ、国内線ターミナルのサインのデザインや使用されるフォントは近い将来、国際線ターミナルに準拠するデザインとなる予定なので、正式な取材はリニューアル後にしてほしいとのご返答であった。つまり、20世紀最後期のサイン計画によるフォントとデザインは、もうしばらくすると変わってしまうことになる。

 そのことをふまえて、国際線ターミナルのサインやフォントがどう扱われているか分析してみる。羽田空港第2ターミナルは来春のオープンに向けて工事中だが、これも現在の国際線ターミナルに準拠するデザインとなるのだろうか。どのようなサイン計画になり、どんなフォントが使われるのか楽しみだ。

photo 2020年3月のオープンに向けて工事が進む第2ターミナル国際線施設(HANEDA T2)。この施設オープンと併せて、国内線ターミナルのフォントとデザインも手が入れられる予定
photo 京急線の羽田空港国際線ターミナル駅は2020年3月から「羽田空港第3ターミナル」に駅名変更される
photo 京急線のホームに掲示されている駅名変更を告知するポスター。第2ターミナルに国際線ターミナルが拡張されることにより、現在の「羽田空港国内線ターミナル」は「羽田空港第第1・第2ターミナル」に変更される
photo おもわず「文字がデカい!」とつぶやいてしまった国際線ターミナル到着ロビーへの案内。フォントの組み方やバランスはさておき、認知のしやすさという点では優れている
photo こちらは国内線ターミナルへの乗り継ぎと出発ロビーへの分岐ポイントとなる広場。さっぱりした表示であるが、英文表示も大きめに表示されており、4カ国語の表示はかなり遠距離からでも認知できる

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