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» 2019年09月09日 19時18分 公開

東大、量子コンピュータ研究・教育を促進 IBMと提携

IBMが開発する量子ゲート方式の量子コンピュータ「IBM Q」の最新システムに、東京大学から直接アクセスできるようになる。

[井上輝一,ITmedia]

 東京大学は9月9日、日本アイ・ビー・エム(IBM)と提携し、IBMの量子コンピューティングシステムと利用企業や団体を結ぶ「IBM Q Network」に参画したと発表した。これにより、IBMが開発する量子ゲート方式の量子コンピュータ「IBM Q」の最新システムに東京大学から直接アクセスできるようになる。量子コンピュータ研究や教育に役立てる。

「IBM Q System One」

 IBMが開発する量子コンピュータの最新モデルである「IBM Q System One」は、20個の量子ビットに対しゲート操作することで量子アルゴリズムを計算できるマシン。量子ビットのエラーを訂正する技術や量子ビット数に課題があることから、「NISQ」(ノイズあり中規模量子デバイス)に分類される。

 既に知られている量子アルゴリズムで有用な計算をするには、「エラー訂正技術が進歩した上で1万〜10万量子ビット必要」ともいわれており、そのようなマシンが実現するのは早くても2030年ごろだという。そのため、実用的な量子ゲート方式の量子コンピュータが実現するまではNISQの活用方法が模索されている。

IBMが提唱する量子コンピュータの性能指標「量子体積」 エラー訂正技術や量子ビット数などを総合的に伸ばしていくことが必要だという

 東大は、IBM Qを通してNISQで利用できる量子アルゴリズムの開発やアプリケーションの研究、量子力学のシミュレーション、量子機械学習(量子コンピュータを利用した効率的な機械学習)などを研究するという。

 また、量子コンピュータのプログラミング能力を持つ人材の教育にもIBM Qを利用していくとしている。

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