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2億4000万画素の衝撃! ソニー「α7R IV」で最先端核融合炉を激写した結果(3/3 ページ)

» 2019年09月10日 22時00分 公開
[林佑樹ITmedia]
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自然光ならばどうだろう? とテストしてみたもの
中心部付近を1920×1080ピクセルでクロップしたもの。意外とエラーがなく、等倍とは思えないノイズの無さがステキ。使用レンズは「MACRO APO-LANTHAR 110mm F2.5」

 ピクセルシフトマルチ撮影の出番は、仕様からすると静物に限られる。風の影響を受けない風景や夜景といったあたりでトライしてみると、よりよい結果を得られるだろう。

 逆に人工光源の場合は、今回のようなエラーと遭遇する可能性が高い。物撮りであればモノブロックストロボで安定した光を利用できるが、室内撮りでは写り込む照明の性能も込みで周辺をよくチェックしてみるといいだろう。

32GB SDメモリーカードの撮影可能枚数が「まるでフィルム」

 今回の撮影で感じたのは、「あっという間にストレージが食い尽くされる」ということだ。32GBのSDメモリーカードを使用した場合、RAW(非圧縮)での撮影可能枚数は250枚。16枚合成の場合は15枚分しか保存できず、枚数だけ見ればアナログフィルムと見紛うばかりだ。もちろん、母艦のストレージやNASのストレージもどんどん消費されていくことになる。

 データが大きいと処理にも時間がかかる。ノートPCで処理してみたところ、第6世代Core i7、第7世代Core i7あたりでも合成自体は速く終わるのだが、Editで開き終わるまで10分ほどかかっていた。

 デスクトップの場合はもう少しマシな時間で処理できるケースが多いが、それでも高負荷な処理であることは間違いない。また、Editでパラメーターを変更すると、その都度同様の待ち時間が生じてしまう。

 TIFFで出力してPhotoshopで処理したほうが処理待ちは短くなるので、Imaging Edgeでの処理があまりにも時間がかかるという場合には、PCスペックを見直すか、TIFFで出力しPhotoshopでの作業に持ち込むといいだろう。

 エラーの話などもしたが、α7R IVのピクセルシフトマルチ撮影は試してみる価値はある。細かなエラーであればリサイズで無視できる可能性もある。普通のカメラでは絶対に撮れないような高解像度を目の前にしたら、「んへへへ」と笑みがこぼれること請け合いだ。

 冒頭でお見せした動画の元写真はこちら。自分で拡大して確かめてみたい人は見てみてほしい。ただし、273MBあるので通信回線には気を付けて。

注意:273MBあります

ライター:林佑樹

ライター・カメラマン。IT/PC/スマートフォン/周辺機器/ゲーム/テクノロジーなどのライティングが多い雑色系ライター。撮影はメカメカしい物体が得意。


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