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構えた姿はまるで銃 職質必至?の細長レンズ「LAOWA 24mm F14 2×」でマクロの世界を激写する(1/3 ページ)

» 2019年04月19日 07時00分 公開
[林佑樹ITmedia]

 国内最大のカメラ見本市「CP+2019」で注目を集めていたレンズの一つである、中国LAOWAの「LAOWA 24mm F14 2× MACRO PROBE」。世界初、防水機能付きの2:1マクロレンズという時点でもレアだが、さらに「細くて長い」ビジュアル面で、通常のレンズが持つイメージをカジュアルに粉砕している。CP+2019で気になった人もいるであろうということで、今回はLAOWA 24mm F14 2×MACRO PROBEで遊んでみたレポートをお送りしよう。

「遠目からのビジュアルが不審」

 「3回」。テスト中に職務質問を受けた回数だ。

 都内で遠景描写を確かめてみようとしたり、草の中を撮ってみようとしたりした際にこのレンズを取り出したところ、ものの数分で職務質問を受けた。警官いわく、「遠目からのビジュアルが不審でした」とのこと。よって、人の多い場所で使用する際はそれなりの覚悟と配慮が必要になりそうだ。

初回の職務質問時はレンズスタイルカメラ「QX1」+三脚機能付きシューティンググリップ「GP-VPT1」だったので、当然といえば当然だが(編注:当然です)
コブラごっこなどで遊べるコブラごっこなどで遊べる コブラごっこもできるレンズでもあり、12機のリック・ドムを墜としまくっている最中のガンダムのあのポーズに対応するレンズでもある
購入すると専用ジュラルミンケースとともにやってくる上、運搬も基本ジュラルミンケースである。あまりレンズを運んでいる感じはしなかった
やっぱアヤシイ
どうがんばってもぁゃしぃ

レンズとしてのスペック

 さて。焦点距離24mm(画角85度)、F14〜F40、撮影倍率2:1、19群27枚、絞り羽枚数7枚というスペックで、直径38ミリ×長さ408ミリ、約474グラム。最短撮影距離は470ミリであるため、レンズ前からのワーキングディスタンスは20ミリと、小型の物体も真ん前で撮影可能だ。対応マウントはCanon EFマウント、Nikon Fマウント、Sony Eマウント、PENTAX Kマウント。マウントにより、全長と重量はやや異なる。

持った状態

 金属筐体になっている。フォーカス時のトルクはやや軽いが、マニュアルフォーカス(MF)をやりにくいことはなく、普段からMFを利用しているのであればすぐになじめるだろう。どちらかといえば絞りが軽すぎるため、MFのつもりが絞りをいじっていたことが何度かあった。これは、フォーカスリングと絞りリングの位置が近いことと、指先の感触が似ていることが原因と思われる。

F22〜F32間をよく使用していた

 防水対応は、本体中腹部にある先端部LEDリングライトの給電用microUSBポートの手前までのようだ。具体的な防水性能は公開されていないが、CP+2019のLAOWAブースでは金魚鉢の中に浸して展示されていたことを考えると、水中をのぞいて撮影する分には問題のない防水性能だろう。

先端部のLEDリング
付属のケーブル

 先端部のLEDリングライトは明るさ調整に対応しており、付属のケーブルで10段階の調整ができる。ホワイトバランスの変更はできない。主に屋外で昆虫や小動物を撮影するためのレンズとして開発されたと思われるが、今回使用した限り、それら以外のシチュエーションでも出番は随所にあった。

秋葉原最終処分場(ジャンクショップ)で入手したグラフィックボードのヒートシンク先端部を撮影したときの様子
その撮影データ。先端にLEDリングライトがあるため、シャッター速度を稼ぎやすい。ボディはα9

新しいフィールドが急に増えるレンズ

 LAOWA 24mm F14 2×MACRO PROBEは普段撮れないようなシチュエーションに対応できる。従来のレンズではレンズを突っ込めない場所や、水の中などが得意なフィールドになる。ということで、実際の撮影データを状況写真とともに見ていこう。

ジオラマやミニチュアの隙間をぬって撮影できそうと思い、ボケ味のテストで撮影したもの。けっこうボケ味は無難な感じである
撮影時の様子
ピザのパッケージをほとんど閉じた状態で撮影してみた。LAOWAの公式PVをまねたもの。公式PVでは相当にライトを仕込んでいそうだが、似たようなことはできた
この状態でフタを閉じた
メッシュ状のサックを被せてみたところ、面白い世界が広がっていた
細長レンズならではといった感じ
動画版。物理学の動画に出てきそうな「場」を表現した映像っぽくなった
検出器っぽさマシマシだが、これはペッドボトル内部だ
ちょうどペットホトルの口に挿入できる大きさだったので、水を入れた状態で撮影してみた
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