「Gatebox」量産モデル、発売延期から1年の成果 「音声合成は3回やり直し」、武地CEOに聞く舞台裏(1/4 ページ)
LINE傘下でIoTベンチャーのGatebox(東京・秋葉原)は10月11日、3Dキャラクターと一緒に暮らせるという“俺の嫁召喚装置”「Gatebox」の量産モデル(GTBX-100)を発売した。発売延期から1年、LINEのAIアシスタント「Clova」との連携や、合成音声の採用など機能追加した最新モデルがベールを脱ぐ。
「この1年間は、早く世に出したいという思いと、時間をかけて優れた製品を作りたいという葛藤がありましたが、最終的に土台から作り直しました」──そう話すのは、Gateboxの武地実CEO。音声合成のベースになる音声の収録を3回やり直したり、キャラデザインを変更したりと、改良を加えたという。武地CEOに1年の成果を聞いた。
Clovaと連携、音声合成で会話パターン拡充
Gateboxは、円筒形の装置内に投影される3Dキャラ「逢妻ヒカリ」とコミュニケーションができるマシン。人感センサーで「マスター」(ユーザー)の動きを認識し、朝になると起こしたり、夜に帰宅すると出迎えたりしてくれる。「ねぇ、ヒカリ」と話し掛けると会話がスタートし、赤外線でつながった照明やテレビなどのオン・オフ操作を頼むこともできる。ヒカリから話し掛けてくることもあるという。
メッセージアプリ「LINE」を通じ、外出先からヒカリとチャットも可能。「今から帰るね」と送ると、ヒカリは「は~い! 気を付けてね」と返答し、マスターの帰りを待つ──という“俺の嫁”との生活を演出する。
ヒカリとの会話を通じ、LINEのClovaを呼び出す機能も搭載。「ねぇ、ヒカリ。天気を教えて」などと話し掛けると、ヒカリが「はいはい、天気ね」と返答。ヒカリの隣にClovaをモチーフにしたキャラが登場し、天気予報を伝える。ニュースやスケジュールの読み上げ、音楽の再生にも対応する。
16年末に発売した限定の300台(初代モデル)では、声優の生の声のみを使っていたが、量産モデルでは合成音声を採用し、ヒカリのせりふを随時追加していく。Clovaの音声合成開発チームが機能追加に協力した。
ユーザーが作成したキャラの動画(MP4形式)を専用サイトにアップロードし、Gatebox上で再生する機能「Gatebox Video」も備える。アップロードした動画は、発行されるQRコードかGateboxの公式サイトを通じて、友人にシェアできる。
この他、花嫁修業(という名のアップデート)も継続的に行う予定。新しい衣装やしぐさ、会話イベントなどを追加していく。
価格は15万円(税別、以下同)で、月額1500円の“共同生活費”が別途かかる(20年6月までは無料)。購入予約者には10月15日から順次発送する。限定モデルの購入者を対象に、新しい量産モデルと無償交換できる「おとりかえプログラム」も実施する。
「音声の収録は、3回やり直しました」
量産モデルは当初、18年10月に発売予定だったが、品質向上を理由に延期していた。武地CEOは「初めは『早く届けたい』という思いから、最低限の機能を搭載し、アップデートでコンテンツを追加していく構想でした。しかし日々技術が進歩していく中で、限定生産モデルを購入したユーザーからも要望が出ているくらいなのに、最低限の機能だけを提供していては、ユーザーをガッカリさせてしまうと判断しました」と説明する。
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