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ホントに「AirPods Pro」でいいの? 完全ワイヤレスイヤフォンの対抗馬はこの3台

» 2019年12月14日 08時00分 公開
[山本敦ITmedia]

 アップルが発売した完全ワイヤレスイヤフォン「AirPods Pro」が品薄になるほど人気です。筆者もAirPods Proを使ってみて、その出来の良さに驚きました。でも、AirPods Proは本当にベストな選択なのでしょうか。ライバル機を集め、AirPods Proと比較しました。

AppleオンラインストアのAirPods Pro販売ページ。2019年12月13日現在、「お届け予定日」は2020年1月6日

ケースは大きめ、ソニー「WF-1000XM3」

 まずはソニーの「WF-1000XM3」から。本機はまさに“フル装備”の完全ワイヤレスイヤフォンで、AirPods Proが搭載したノイズキャンセリング機能と外音取り込みの機能以外にも、音楽配信サービスなどの圧縮音源をハイレゾ相当の情報量にアップコンバートしながら聞けるソニー独自の「DSEE HX」と呼ばれる高音質化機能を搭載しています。スマホアプリではノイズキャンセリング機能の効き具合や音質を好みに合わせてカスタマイズできます。

ソニー「WF-1000XM3」

 今ならソニーの直販サイトから2万5880円(以下、税別)ですぐに買えそうです。AirPods Proよりもおトクな感じもしますが、そもそもたくさんの機能をイヤフォンに求めていないという方は、本体や充電ケースのサイズがAirPods Proより大きめという点が気になるかもしれません。また本体が防滴・耐汗仕様ではないため、スポーツシーンでの利用はおすすめしません。

クリオネみたいな外観、リブラトーン「TRACK Air+」

 AirPods Proと同じくノイズキャンセリング機能と外音取り込みを搭載しながら、本体のサイズをとてもコンパクトに収めた完全ワイヤレスイヤフォンがリブラトーンの「TRACK Air+」。リブラトーンはデンマークに本社を置くオーディオメーカーで、ワイヤレススピーカーなども手掛けています。

リブラトーン「TRACK Air+」。どことなくクリオネに似ている気もします

 本機のノイズキャンセリング機能はガッツリ効きます。外音取り込みはAirPods Proの方が外の音がクリアに聞こえるので出来栄えは上回っています。ただ、イヤフォンの内蔵バッテリーだけで約6時間の音楽再生ができるスタミナは魅力的。IPX4相当の防滴・耐汗仕様でスポーツシーンにも適している他、タップ操作に対応するタッチリモコンなどバランスの良い作り。店頭販売価格は2万5000円前後です。

 筆者は本機に付属するイヤーピースが耳に合わなかったので、他社製のものに変えたらサウンドもより好みに近くなりました。パーツ交換によるカスタマイズが楽しめるところも、今のところAirPods Proにはない魅力です。

AirPodsに似ているファーウェイ「FreeBuds 3」

 ファーウェイもノイズキャンセリング機能を搭載する完全ワイヤレスイヤフォン「FreeBuds 3」を発売しました。本機は「AirPods」と同じくハウジングがオープン型ですが、ノイキャン搭載という変わりダネで、外観もどことなくAirPodsに似ています。想定売価は1万8800円前後です。

どことなくAirPodsに似ているファーウェイ「FreeBuds 3」

 オープン型ハウジングのイヤフォンは伸びやかでクリアな中高域が再生できたり、密閉型イヤフォンに比べて本体が軽いところなどが特徴です。反面、ハウジングの中に空気をスムーズに流して、ドライバーの動きを阻害しないようハウジングに小さな孔が空いているので、音漏れは発生します。

 果たしてオープン型イヤフォンの弱点をノイキャン機能で解決できるのでしょうか。実機を試したところ、遮音性能は意外なほど良好でした。ただし音楽のボリュームを上げるとやはり外に漏れてしまうので、混雑した電車の中など人の多い場所で使う場合には注意が必要です。

 AirPods Proの売価は2万7800円(税別)と、一般的なワイヤレスイヤフォンよりも少し値が張ります。高価な製品=良い製品、では必ずしもありませんが、安物買いは銭失いにつながることが多いのも事実。上で紹介した特徴や機能で狙いを絞りつつ、店頭デモ機で音の傾向を確認するなど、じっくりと吟味してみてはいかがでしょうか。

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