米Googleの元エンジニア、キャスリン・スパイアーズ氏が12月17日(現地時間)、13日に一方的に言い渡された解雇は不当だとして、労使問題を扱う米政府機関である全米労働関係委員会(NLRB)に同社を訴えたとツイートで発表した。11月に解雇された4人(Thanksgiving Fourと呼ばれている)に続くものだ。
スパイアーズ氏のMedium投稿によると、同氏はChromeのプラットフォームセキュリティチームに所属し、仕事の1つとして従業員のガイドラインと会社のポリシーを適宜Webブラウザのポップアップで従業員に表示する拡張機能を担当していた。
同氏は自身の判断で、Googleが最近契約した労働組合対策企業IRIのWebサイトやコミュニティガイドラインポリシーのページにアクセスすると「Googleの社員には組織化活動に参加する権利がある」というポップアップを表示する数行のコードを作成した。
このポップアップは、Thanksgiving Fourが解雇されたのと同じ日にGoogle側から停止された。その後、管理部門から複数回にわたって組織活動について“攻撃的な尋問”を受け、その間弁護士などに相談することは許可されなかったという。13日の解雇は一方的な通告で、解雇理由を尋ねても返答を拒否されたとしている。
スパイアーズ氏は、自分の行動はGoogleの使命と完全に一致していたと主張している。
米メディアMother Jonesの記者、アリ・ブレランド氏が入手し、Twiterで公開したGoogleでCloud Partner Engineeringのプログラムマネジャーを務めるロイヤル・ハンセン副社長が従業員宛に送った書簡には、スパイアーズ氏がセキュリティにもプライバシーにも無関係なポップアップを、セキュリティおよびプライバイシーのためのツールを使って作成したことがポリシー違反だったとある。
これに対し、同氏が所属していたチームのリーダー、マシュー・ガレット氏は「キャスリンがチームの他の誰かにこの拡張機能に変更を加える許可を求めるべき理由は全くない」とツイートした。
スパイアーズ氏の同僚だったフィリッポ・バルソルダ氏(現在も同社の従業員)は、「キャスリンは誰の仕事の邪魔もしていないし、ポリシーに違反してもいない」とツイートした。
Google Walkoutの主催者の1人で社内で嫌がらせに遭って退社したメレディス・ウィテカー氏は「キャサリンは(従業員の権利であるはずの)組織化したことで罰せられたと断言できる」とツイートした。
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