米IBMの研究部門IBM Researchは12月18日(現地時間)、海水から抽出する、コバルトフリーな新しいバッテリー素材を発見したと発表した。
従来のバッテリー素材はニッケルやコバルトなどの重金属を含み、環境的、人道的リスクをもたらしている。特に、中央アフリカでのコバルト採掘は人道的問題があるとして批判されている。
この新素材は、初期テストでは、コストや受電時間、エネルギー効率、低燃焼性などのカテゴリーでリチウムイオン電池の性能を上回るとIBMは説明する。
この素材を採用するバッテリーは、コバルトやニッケルを含まないカソード素材と、高引火点を備えた液体電解質を組み合わせたもの。テストでは、高電力用バッテリーを80%充電するのに5分しかかからなかったという。
新バッテリーの主な特徴は以下の5点。
また、電池の寿命も長いので、電気自動車、スマートグリッドやエネルギーインフラでの採用を見込む。
具体的な製品化の予定は不明だが、同社はMercedes BenzやバッテリーメーカーのSidusと共同で、次世代バッテリー開発エコシステムを立ち上げたことも発表した。
【訂正:2019年12月19日午後5時05分 箇条書きの「5分で8%」を80%に修正しました。】
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