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できのいいミラーレス一眼入門機、ニコン「Z 50」 Zマウント採用で将来のステップアップも荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/4 ページ)

» 2019年12月20日 13時09分 公開
[荻窪圭ITmedia]

エントリー機ながらカメラ性能はさすがのニコン

 エントリーモデルながら、Zシリーズの良さはちゃんと受け継いでるのがいい。それはデザインとファインダーかと思う。

 ボディのデザインはZ 6/7の系統なので細くて深めのグリップが非常に持ちやすい。

 上から見るとこんな感じ。

 上面は簡素化されているが、ちゃんと前後に電子ダイヤルを持っているのが良い。

 露出補正はダイヤル単体に割り当てることもできるので、よく使う人はそれをオンにするといい。

真上から。レンズは撮影時の状態。上面はシンプルながら、2つのダイヤルやISO、露出補正ボタンなどはしっかり備わっている

 前電子ダイヤルはFn1/2のボタンもしっかり持っている。

手の形に合ったグリップのデザイン、グリップ部の前電子ダイヤル、Z 6/7を継承したFn1と2のボタンに注目

 背面を見ると、ちゃんと親指の置き場所が用意されていることや、モニターがファインダーの(ほぼ)真下にあるので光軸を使い見やすいなど、なかなか良くできている。

 残念なのは、AF用のスティックがないこと。AF枠を指定したいときはタッチパネルか十字キーを使う感じだ。

背面から。拡大縮小やDISP機能がタッチパネルになっている

 このモニターはちょっと進化していて、モニター右にある「+」「−」「DISP」の3つはタッチパネル。従来はボタンだったこの3つをタッチパネルにして物理ボタンを減らしても使い勝手が落ちないようにしたのだ。

 全体に初心者でも分かりやすいようタッチパネルでの操作を充実させており、四角く囲ったところはボタンとして動作する。

 ただ、設定を変更するときのインタフェースがちょいと前時代的(それこそ、かつてNikon 1で採用されていたものと同じ)なのはいただけない。

絞り値設定の画面。ちょっと前時代的

 iボタンで出るメニューもタッチ操作が可能だ。

iボタンで出るメニューもタッチパネル対応。電子ダイヤルで設定を変えられる

 項目を選んだあと、ちゃんとOkを押すかタップして決定してやらないと設定されないというのはちょっとまどろっこしい(というか決定し忘れて設定が変わってないと焦ったことも)。

 ファインダーは、Z 6/7に比べるとワンランク落ちるが、エントリー機としては大きくて見やすくて実用的で覗いてて気持ちいい。

 EVFのコストって削られやすいだけに、これはうれしい。グリップをぎゅっと構えてファインダーを覗いて撮りたくなるカメラだ。

 ただ、タッチパッドAFに未対応なのが残念すぎる。

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