「カートに積んだ99台のスマートフォンを引っ張って、Googleマップに仮想交通渋滞を作った。マップ上の道路を赤い渋滞表示にすることで、車のルートを変えさせるというリアルな世界への影響を与えることができる」と、独ベルリン在住のアーティスト、サイモン・ウェッカート氏が2月1日、画像を添えてツイートした。
動画では、位置情報をオンにしたスマートフォンを山積みにした赤いカートを引いて人通りの少ない道を歩き回るウェッカート氏と、ナビの画面を同期させて表示している。歩き回るにつれて、ナビ画面の道路が渋滞を表す赤い表示になっていく。
米Wiredによると、ウェッカート氏はメーデーのデモの時、道路に車が走っていないのに(デモ参加者の端末の位置情報によって)Googleマップの地図の道路が赤く表示されていたのに気付いて、このアートを思いついたという。99台の端末は、友人やレンタル会社から借りた。
ウェッカート氏は主にデジタルと社会をテーマにした作品を創作するアーティスト。これまでも、Googleマップで表示される国境が国によって異なることを示す作品などを発表している。
米Googleはこの作品について、米9TO5Googleに以下のコメントを送った。
車でもカートでも、ラクダでも、Googleマップをクリエイティブに使っていただけるのは嬉しいことです。そうしていただくことが、マップの改善にも繋がります。(中略)インド、インドネシア、エジプトなど、幾つかの国で車とオートバイを区別する機能をスタートしましたが、カートでの移動にはまだ対応していません。Googleマップのこのようなクリエイティブな使い方はマップの改善に役立つので感謝しています。
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