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ソフトバンク、商用5Gサービスを3月27日に開始 榛葉副社長が楽天との差を強調 「当社の基地局は23万局。4000局というレベルではない」(1/2 ページ)

» 2020年03月05日 14時32分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]

 ソフトバンクは3月5日、5G通信の商用サービス「SoftBank 5G」を27日に始めると発表した。5G対応スマートフォン4機種も同日以降に順次発売する。当初は5Gスマホに特化した料金プランは設けず、既存のプランに追加できるオプションとして「5G基本料」(月額1000円)を設定。契約したユーザーに、5G 通信によってAR/VR映像などのコンテンツ群を配信するサービス「5G LAB」などを提供する。

photo サービスの詳細を発表する榛葉副社長

当面は「メリハリプラン」を5G向けに提供

 料金プランを新設しない理由は、5Gサービスの開始当初は対象エリアが限られ、顧客に画一的なサービスを提供できないため。5G対応基地局の整備が完了し、日本全国に5G通信を提供できる体制が整った段階で、容量無制限の“アンリミテッド”プランの導入など今後の展開を検討するという。

 体制が整うまでは、3月12日から提供する新たな大容量プラン「メリハリプラン」を5G向けのプランとして位置付ける。月間50GBまでデータ容量を使える他、一部の動画配信サービスと主要SNSの通信量をカウントしないプランで、月々のデータ使用量が2GB以下だった場合は月額料金を自動的に1500円減額する。5Gサービスの開始後は、5G LABの一部サービスもカウントフリーの対象に加える。

photo 5G LABの一部サービスもカウントフリーの対象に加える

「当社の基地局は23万局」

 記者発表会に登壇した、ソフトバンク副社長執行役員兼COO(最高執行責任者)の榛葉淳氏は「高速、大容量、低遅延、他接続。5G時代は、あらゆるものがつながる新時代だ。まず第一歩として、エンターテインメントサービスを体験して頂きたい」と語った。

 また榛葉氏は、楽天が3月3日にMNOサービスの詳細を発表したことに言及し、「5Gは加速度的にトラフィックが増加するが、(ソフトバンクが)サービスを実現できるのはネットワークのインフラがしっかりしているからだ。(プレゼンテーションで)言うだけではご満足いただける形にならない」と辛口なコメント。

 「当社の基地局は23万局ある。4000や8000、1万や数万というレベルではない。これにプライオリティを付けて、5Gの基地局として展開する」(榛葉氏)と強調し、楽天(3月時点で約4400局)とのカバー率の差もアピールした。

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