村上世彰氏が特別顧問の「N高投資部」、初年度の活動終了 部員がもらった20万円は増えたのか……?
角川ドワンゴ学園が運営する通信制高校「N高等学校」(N高)は3月6日、株式投資を体験できる部活動「N高投資部」を2019年7月~20年2月に運営した成果を発表した。企業動向の読み解き方や資金運用術を伝える狙いがあり、旧「村上ファンド」代表の村上世彰氏が特別顧問を担当した。部員は村上氏が創設した財団から20万~50万円を支給され、同氏のアドバイスを受けつつ、東京証券取引所の上場銘柄を売買。投資に必要な考え方を学べたという。
1期生の部員50人のうち、収支がプラスだったのは15人ほど。特に優秀だった生徒は、当初はZホールディングス、楽天、日本通信などの株式を購入・売却していたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、医療関係の銘柄に集中的に投資。訪日外国人を日本の医療機関に通訳付きでアテンドする事業を手掛けるメディア工房、輸液バッグのフィルムを開発するMICS科学、注射器や輸液ポンプを開発する大研医器などの銘柄を取引し、元手の20万円を約26万円(利益率約30%)に増やした。
一方、フィルムメーカーの「恵和」の株価が下がった影響などで、元手の50万円が約33万円に減った生徒(利益率約-34%)や、経営再建中のジャパンディスプレイの株を大量購入する“賭け”に出て失敗した生徒(50万円→約38万円、利益率約-24%)など、大きく元本を割り込んでしまう部員もいた。
損失を出した部員は自身で補填する必要はなく、残っている元本を財団に寄付するだけでよい。利益が出た部員は元本のみ財団に寄付し、差額を受け取れる。
成功した人、失敗した人――。投資の成果はさまざまだったが、多くの部員が、半年間の学びをまとめたレポートに「毎朝メディアの報道を見る習慣がついた」「報道を見て、これから株価が上がりそうな業界を予測するくせがついた」などと、ポジティブな感想を記したという。
「銘柄を買った当日に最悪な決算が発表された」「順調に伸びていたのに、機関投資家が一気に売却したせいで株価が下がった」など、苦い経験をつづっている生徒もいた。
村上氏は1年間の活動を振り返り、「投資を通じて、お金に対して恐怖心を持ってもらうことと、お金とは何かを考えてもらうことが大事だった。10年後やもっと先に大きなお金を動かす時があれば、この1年間のことを思い返してほしい」と語った。
角川ドワンゴ学園の理事を務めるドワンゴの夏野剛社長も「『みんなが買っているから』といった理由ではなく、自分の判断で投資先を決める体験を子どもの時にしておくことは大切だ」と生徒に語りかけた。
初年度の結果を踏まえ、20年度も新たに50人の部員を募集し、部活動を継続する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
9
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
10
「ランジェリーパープルじゃない」「買おうと思ってたのに」 iPhone 18 Pro/Pro Maxの色に落胆の声
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR