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» 2020年08月15日 08時06分 公開

Facebook、“Apple税”を間接的に批判 「コロナ禍のクリエイターを守りたい」

Facebookがページオーナー向け有料オンラインイベント開催機能を20カ国で提供開始した。プラットフォームとしての手数料は取らない。FacebookはAppleに30%の手数料削減を要求したが拒否されたとしている。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Facebookは8月14日(現地時間)、Facebookページオーナー向けの有料オンラインイベント開催機能の提供を開始したと発表した。コロナ禍の影響でリアルなライブを開催できないアーティストや、教室を閉鎖せざるを得なくなったオーナーなどを支援する目的。

 この機能は4月に一部地域でテストを開始したもの。まずは20カ国(日本は含まれず)で提供する。

 paid 有料ライブイベントの支払いページ例

 ページオーナーは、「ライブ動画」を使ったオンラインイベントの作成、価格設定、支払いの回収をクリエイタースタジオで行える。

 Facebookは、「少なくとも来年いっぱいは手数料を徴収しない」という。コロナ禍で「多数の中小企業やクリエイターが苦労しており、1セントでも大事なはずだ。オンラインイベントへの移行はコストが掛かるが、Facebookから手数料を徴収される心配をする必要はない」としている。Web経由、あるいは「Facebook Pay」が利用可能な国でのAndroidアプリ経由の場合、主催者は参加料の100%を獲得できる。

 ただし、イベント参加者が米AppleのiOS版Facebookアプリ経由で参加料を払う場合は、Appleが規定の手数料(料金の30%)を徴収する。

 FacebookはAppleに対し、30%の手数料(いわゆるApple税)を削減するか、Facebook Payでのアプリ内購入を許可するよう要請したが、「残念ながらAppleはわれわれの要求を却下し、中小企業は苦労して稼いだ売り上げの70%しか得られない」と説明した。

 FacebookはAppleとGoogleのアプリストアに新機能を申請した際のアプリの支払い画面デザインを紹介した。iPhone版では購入ボタンの下に「Appleがこの購入費用の30%を持っていく」と表示、Android版は「Facebookはこの購入費用から手数料を徴収しない」と表示する。

 paid 2 iPhone版では「Appleがこの購入費の30%を取る」と表示

 Apple税については最近、批判が高まっている。前日には人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」を手掛ける米Epic Gamesが、あえてAppleとGoogleの公式アプリストアのガイドラインに違反する新機能を追加して両社にアプリストアからFortniteを削除させ、間髪をいれずに両社を提訴した。ユーザーに呼び掛ける「1984」のパロディ動画を公開するなど、Apple税への批判を高めるための計画的な行動とみられる。

 欧州委員会は6月、App StoreとApple Payについて、独禁法違反の疑いでAppleの調査を開始した。米下院独占禁止法小委員会が7月30日に開催した公聴会では、App Storeの公正さについての質問が何度も投げられた。

 Facebookは以前、ゲーム実況アプリ「Facebook Gaming」立ち上げの際、App Storeのガイドラインに準拠するためにAndroid版にはある「Instant Games」にアクセスする機能をiOS版から削除した。Instant Gamesはクラウドゲームで課金するものもあるのがApp Storeガイドラインの4.7 HTML5ゲームやBotなどに抵触する。

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