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ユーザーとAdobeが力を合わせて登頂に成功したコードネーム「HOTAKA」と日本語DTP完成への道 InDesign日本語版発売20周年(前編)(5/6 ページ)

» 2021年02月16日 09時05分 公開
[菊池美範ITmedia]

日本語タイポグラフィの歴史講義

[セッション9]日本語タイポグラフィにおけるInDesignとフォント技術

[セッション9]日本語タイポグラフィにおけるInDesignとフォント技術

 写研との事業提携で話題となったモリサワでタイポグラフィの世界に入り、日本語フォントの技術とデザインの両面で深く関わってきた山本太郎氏による歴史的考察と解説。ビットマップフォント、Type1フォントといったレガシーなフォントアーキテクチャの解説から始まり、DTPとフォントの深い関わりを語っていた。

 日本語OpenTypeフォントがUnicodeの体系に包括されて、Adobe Fontsに至るダイナミックなストーリーは、まるで大学のタイポグラフィ講義を拝聴しているようだ。InDesign使いが日本語フォントの知見を深めるための宝庫といえる。

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[セッション10]InDesignだから分かる楽しいフォントのGSUB機能

[セッション10]InDesignだから分かる楽しいフォントのGSUB機能

 GSUBって何だろう? 筆者はこの言葉を寡聞にして知らなかったので、丸山邦明氏によるこのセッションはとても分かりやすく勉強になった。グリフって何? 文字コードの意味は? という疑問をお持ちの方はぜひ視聴されることをおすすめする。

 デジタル組版で文字コードの構造がなぜ重要なのか、その情報をどこで確認したらいいのか、InDesignの字型パネルでどこを確認したらいいのか、といったノウハウからトラブルの実例まで、美しい文字組みと上品な配色の解説スライドとともに楽しく学ぶことができる。

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[セッション11]InDesignプレリリースプログラムと欧文組版の話

[セッション11]InDesignプレリリースプログラムと欧文組版の話

 コン トヨコさんはエディトリアルデザインと欧文組版のエキスパート。コンさんはPCM(Program Community Maneger)という、プログラムのテストに参加するユーザーと開発エンジニアの架け橋となる役目を担い、日本語環境で使用するユーザーと英語環境で開発をするチームとのコミュニケーションギャップを埋めるという重要な存在でもある。

 欧文組版の専門家でもあるので、日本語組版と欧文組版のお作法が異なること、これを無意識に混在させるとトラブルの元になってしまうことを分かりやすく解説している。このセッションは欧文で公共のサインやドキュメントの制作に関わる方々にはぜひチェックしてほしいセッションだ。

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