米Microsoftは3月2日(現地時間)、オンラインで開催の「Microsoft Ignite 2021」で、コロナ禍で普及した「職場と自宅のハイブリッド環境」のための「Microsoft 365」およびそのWeb会議サービス「Microsoft Teams」の新機能を多数発表した。主なものを紹介していく。
Microsoft Teams(以下「Teams」)では少人数のWeb会議だけでなく、1000人以上の視聴者が参加するウェビナーの開催も可能だ。新機能として、ホスト向けのプレゼンテーションツールや参加者のチャットや動画表示を管理するツールなどを追加する。また、ウェビナーの参加者が1000人以上になると、シームレスに参加可能人数が1万人以上に拡張される。年内には2万人が参加する仮想イベントの開催も可能にする計画。
また、クラウドCRM「Microsoft Dynamics 365」の出席者管理機能がTeamsイベントに統合される。
「Teams Connect」は、社内外の誰とでもTeamsのチャンネルを共有できるようにする機能。管理者は、例えば外部ユーザーと共有するチャンネルでは外部ユーザーによるデータアクセスを制御するなど、細かく管理できる。この機能は同日プライベートプレビューで提供が始まり、下半期には正式に提供する計画。
従来のWeb会議では、プレゼンターは自分のPCのデスクトップを共有することが多いが、これでは対話が制限され、聴衆はコンテンツをさかのぼったりできない。「Microsoft Power Point Live」をTeams内で使うと、プレゼンターはメモ、スライド、チャット、参加者を1つのビューで表示してプレゼンを進行できる。聴衆側は、自分のペースでスライドを見ることができる。
「Presenter」モードでコンテンツの表示方法をカスタマイズすることもできる。例えば、「Standout」モードではコンテンツの前に自分のビデオフィードを表示できる。
Teamsの画面が、参加者が増えたり、動画を有効にしたり、話し始めたり、プレゼンを開始したりすると自動的にレイアウトが調整される「Dynamic」ビュー機能も間もなく公開される。参加者一覧を会議ウィンドウの上部に配置するオプションも追加される。
据え置き型端末用のWeb会議ツール「Teams Rooms」に、Togetherモードなどの新しいギャラリービューが追加される。
Team Roomsで会話している最大10人の声を識別できる「Microsoft Teams Intelligent Speaker」も発表した。誰が話しているかを識別し、話者別に文字起こしをする。発売時期や価格はまだ発表していないが、「Surface Hub」もインテリジェントスピーカーになる見込みだ。
1対1の通話のみだが、エンドツーエンド暗号化(E2EE)のサポートを追加オプションとして提供する。E2EE通話を使えるユーザーは、管理者が裁量する。この機能のプレビュー版は3月上旬に提供開始の予定。
「Viva」はMicrosoftが2月に発表した“リモートワーク時代の従業員体験プラットフォーム”。その最初のモジュールとして、社内のニュースなどのリソースをキュレートして表示する「Viva Connections」の一般提供を開始した。既存のSharePointライセンスを持つ顧客はそのまま利用可能だ。
この他、Viva LearningやViva Insightsなどのプレビューも紹介された。詳細は公式ブログを参照されたい。
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