吉川さんがヴィーガン餃子を初めたきっかけの1つに、食育の問題がある。それも、今後問われることになるだろうテーマだ。
「いろんな大学の先生に聞いているのですが、未来の食に関しては分からないことだらけなんですよ。例えば人工肉ですが、ペットフードにネズミの培養肉を使っている企業も現れました。人間の医療用にも作っている培養肉を食べてもいいのかみたいな話もでてくるかもしれません。宗教観なのか哲学なのか、食育の話にしていいのか、親として、子どもにどう説明したらいいのか難しい話題が数年後には出てくると思うんです」
すぐに答が出る問題ではない。しかし、吉川さんは東京ヴィーガン餃子を1つの軸としてメッセージを発信しようとしている。それが東京ヴィーガン餃子のサブスクリプションサービス利用者に提供する冊子メディアなどの付加サービスだ。
「僕らが目指す食育は楽しく、豊かに食べるというもの。そこで未来の食についての話とか、インタビュー記事などを盛り込んでいきます。他の企業とのコラボで、魚由来のだしが使われていないポン酢を紹介するといったことも考えています。だんだんと、そういうチャレンジをする人が増えてきているんですよね」
われわれが安心してすすめたいものを共有したい。東京ヴィーガン餃子を軸としたゆるくも輪郭がしっかりとした菜食の輪が広がっていく未来を感じた。
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