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歩きポケモンしてるとGoogleさんに叱られるGoogleさん(3/3 ページ)

» 2021年04月18日 08時21分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]
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 うまくいったら三方良しな感じの技術です。しかも、オープンソースにしているので、Chromeブラウザだけでなく、Microsoft Edgeはもちろん、BraveにもOperaにも(Safariにも)実装可能。みんなが使えばプライバシーを保護したまま広告主は効果的なターゲティング広告を出し続けられる……はずです。

 でも、仕組みが複雑すぎて、ほんとにプライバシーが保護されるかどうか分からないというのが現状。米電子フロンティア財団(EFF)はFLoCはひどいアイデアだと言って反対しているし、米The Vergeによると、Brave、Opera、Edge、Firefoxには実装されないそうです(もちろんSafariにも)。

 あまりにも複雑になってブラックボックス化すると、あとはもう、Googleさんを信用するかどうかという話になります。米連邦議会はプライバシーの扱いについて問いただすためにたびたびスンダー・ピチャイCEOを公聴会に呼び出していますが、ITについての知識にギャップがありすぎて、平行線な感じです。

 もちろん私も、どこまで個人情報を握られているのか理解していません。あまりにも便利で面白いので、それと引き換えだと思って個人情報を提供しています。ただし、広告のカスタマイズはオフにしています。FLoCに移行しても、広告のカスタマイズをオフにする機能は残すそうなので、とりあえず私はオフにするつもりではあります。

 ad Chromeブラウザでは広告のカスタマイズをオフにできます

 Googleさんに悪気がなくても、どこでどう間違って個人データが流出しないとも限らないし。Facebookと比較すると、長く個人情報を扱うサービスを提供しているわりにはこれまで大規模な情報流出もあまりなく、すごいなとは思います。日々、サイバー攻撃と戦っているのかもしれません。そのレベルを維持する人材を確保し続けるためにも、「Don't be Evil」を守り続けてほしいものです。

 dont Google Code of Conductには今も明示されています
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