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» 2021年06月05日 07時54分 公開

Facebook、トランプ前米大統領のアカウント停止は2023年1月7日までの期限付きに

Facebookは停止中のドナルド・トランプ前米大統領のFacebookページとInstagramアカウントについて、停止期間を無期限ではなく2年間に変更した。「監督委員会」の提言を受けたもの。期限の時点でリスクを再検討する。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Facebookは6月4日(現地時間)、1月7日に停止したドナルド・トランプ米大統領(当時)のFacebookページおよびInstagramアカウントについて、停止期間を当初の「無期限」から「2年間」に変更すると発表した。同社の外部組織「Oversight Board(日本では「監督委員会」)」による5月6日の提言を受けての決定だ。

 trump 1月7日から更新されていないトランプ氏のFacebookページ

 Facebookは1月7日、前日のトランプ氏支持者による議会議事堂乱入を受け、トランプ氏のページとアカウントを無期限に停止したと発表した。マーク・ザッカーバーグCEOは「大統領によるわれわれのサービス使用を許可するリスクは大きすぎる」と語った。

 同社はこの判断について、監督委員会に審査を付託した。監督委員会は本来、プラットフォーム上で許可すべきものと削除すべきものを判断するための組織として立ち上げられた。委員会は5月5日にこの審査の検討結果を発表した際、「Facebookはこの問題を監督委員会に付託することで責任を回避しようとしている。監督委員会はこの要求を拒否し、Facebookが(無期限ではなく)適切なペナルティを適用するよう主張する」としていた。

 2年間の停止がFacebookによる「適切なペナルティ」ということになる。同社は「例外的なケースに適用する新しい執行プロトコル」を制定し、トランプ氏の行動はこのプロトコルの下で可能な最高罰則に値するため、最長の2年間の停止を適用すると説明した。つまり、2023年1月7日までの停止だ。

 protocol 「新しい執行プロトコル」

 期限終了の段階で、公共の安全へのリスクが減ったかどうか評価するために専門家に相談し、まだリスクが高いと判断した場合は期間を延長し、リスクがなくなるまで再評価を続ける計画だ。

 同社の広報・国際戦略担当副社長、ニック・クレッグ氏は公式ブログで「この決定は、政治的に分断している双方の側から批判されることは承知しているが、われわれの仕事は、監督委員会からの指示に従い、可能な限り公正かつ透明な方法で決断することだ」と語った。

 トランプ氏は米ABCなどに送った声明文で「Facebookの決定は、2020年の不正な大統領選で私に投票した7500万人に対する侮蔑だ。(中略)最終的にはわれわれが勝つだろう。米国はこの虐待を受け入れることはできない!」と語った。

 トランプ氏は2024年の次の大統領選に出馬すると見られている。2023年1月に停止が解除されれば、選挙運動にページとアカウントを活用するだろう。

 Facebookは新プロトコルの制定に加え、政治家の投稿の扱いを変更することも発表した。これまでは、政治家の投稿は、規約に違反するものであってもニュースとしての価値があるものであれば削除しないとしていたが、今後は政治家の投稿かどうかに関係なく判断する。クレッグ氏は、今後は「すべてのコンテンツに同じ方法でニュース価値のバランステストを適用し、コンテンツの公共の利益価値が、それを放置することによる潜在的なリスクを上回るかどうかを測定する」と説明した。

 監督委員会はFacebookの発表を受け、一連の措置が改善につながると信じていると評価した。「すべての決定をFacebookが実施するのを監視し、同社にそのコミットメントの責任を負わせる」としている。

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