という背景を持つトライオンの新しいシリーズが「パネルライト」シリーズです。一見、グローブの端材を使ってモザイク状に縫い合わせて作る、トライオンのベストセラー「パネルレザー」シリーズと同じように見えますが、実は素材から新しく作ったかなり野心的なモデル。シンプルなデザインなので、うっかりすると見逃しそうなのですが、これが本当にいろいろと面白いバッグなのです。
まず驚くのはその軽さ。これだけの革を使って、しかも15インチノートPC対応で、重さは約640g。しかもコンパクトに折り畳めてしまいます。
それを実現したのが、グローブの端材ではなくビジネスバッグ製作時に出た端材を5cm角にした新しいパネルレザーと、アイスホッケー用のグローブに使っている、軽くて耐久性があり、速乾性や通気性にも優れたナイロン素材の組み合わせ。
従来のように革同士を直接縫い合わせるのではなく、ナイロン素材の上に、5mm間隔で縫い付けることで、ほとんど革バッグに見えるけれどそのすき間の分、軽量になり、しかも荷物を入れた時に、全体のシルエットを損なうことなく、中の荷物の大きさや形にフレキシブルに対応するしなやかさも実現。まるで、布製のトートバッグと革製のビジネストートのいいとこ取りのようなバッグが誕生したというわけです。
というとアイデア先行の商品のようですが、よく見ると縫製の技もすごいです。元々、普通のビジネスブリーフでさえ、表から縫い目が見えないようにひっくり返して内側で縫う、こだわりのメーカーです。パネルレザーにしても革同士を重ねず、しかも平らになるように縫い合わせるという、難しいことを当たり前のようにやってきました。
マチ下部にあるパーツは正方形を斜めに2つに切って二等辺三角形にすることで、パネル部分だけでなく、底部も平たく畳めるように作られています。このおかげでバッグ自体もパタンと平面的に畳めます。これが、実はとても便利なのです。
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