米NVIDIAは7月6日(現地時間)、英ロンドン近郊のKao Dataのキャンパスに構築したスーパーコンピュータ「Cambridge-1」を正式に発表した。「英国で最も強力なスーパコンピュータ」と謳う。このコンピュータは既に6月のスーパーコンピュータ世界ランキング「TOP500」で41位にランクインしている。
約1億ドルを投じた「Cambrige-1」は、同社が2019年に自動運転車開発向けに開発したスーパーコンピュータ「DGX SuperPOD」をベースにしているが、ライフサイエンス関連の研究向け。80台の「DGX A100」サーバ、20テラバイト/秒のInfiniBand、2ペタバイトのNVMeメモリなどで構成される。
ジェンスン・ファンCEOは発表文で「Cambridge-1は英国で最強のスーパーコンピュータとして、世界をリードするビジネスと学会の研究者の仕事を遂行するパワーを提供し、英国ではこれまで不可能だった規模と速度で病気と治療の研究を可能にする」と語った。
既にAstraZeneca、GSK、NHS Foundation Trust、キングス・カレッジ・ロンドン、Oxford Nanopore Technologiesなどの英国の企業や大学とプロジェクトを進めており、認知症などの脳疾患の研究や新薬の設計に取り組んでいるという。
米NVIDIAは2020年、ソフトバンクGから英Armを約400億ドルで買収すると発表した。この買収については4月、英政府が「国家安全保証上の理由で取引に介入する」と発表し、現在調査中だ。
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