イスラエルの五輪代表選手たちが選手村の段ボール製のベッドで飛び跳ね、破壊する動画が波紋を広げている。投稿者は同国代表のベンジャミン・ワンガー選手で、内容は「何人の選手が乗れば、ベッドが壊れるのか検証する」というもの。最終的に9人が乗ったときにベッドが壊され、その残骸を写したところで動画は終わっている。
元の動画はすでに削除されているが、イスラエル公共放送「KAN」が動画をTwitterに転載している。それに対し、英語やヘブライ語などで「愚かな行為だ」「日本人の税金を無駄にしないでほしい」など批判の声が集まった。
一方、段ボールベッドの生産元である、寝具メーカーのエアウィーヴは28日に「選手の皆さんが選手村の様子を動画におさめてSNSで発信してくれるのはとてもうれしいです」とツイート。直接騒動に触れたわけではないが、五輪選手たちのSNS発信について肯定的な見解を示した。
ベンジャミン・ワンガー選手は29日に、TikTokで謝罪動画を公開し「気分を害する行為をしたことを本当におわびする」とコメントした。時事通信社の報道によると、東京五輪・パラリンピック組織委員会の高谷正哲スポークスパーソンは30日に、この件について同選手らを処分しない方針を明らかにしたという。
57年ぶりの東京開催となった「東京2020オリンピック・パラリンピック」。前回開催時と異なりネットが普及した今、ネットを通じてさまざまな声や交流が生まれている。競技者やサポーター、報道関係者、企業など、国や立場を超えて生まれる“ネットと五輪”ムーブメントを追う。
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